よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1 高齢社会対策大綱の策定のための検討会報告書(案) (4 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kourei/taikou-kentoukai/k_8/index.html
出典情報 高齢社会対策大綱の策定のための検討会(第8回 8/5)《内閣府》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第1部

基本的な考え方

1.高齢社会対策の意義
我が国は、世界に類をみないほどのスピードで高齢化が進み、超高齢社会
となっており、今後も更に高齢化は進展していく。
今や高齢化は、全世界的な傾向でもあり、我が国固有のものではない。世
界各国においても今後直面する大きな課題の一つであり、高齢社会のトップ
ランナーである日本の対応に世界からの注目が集まっている。
「高齢社会対策」とは、増加する高齢期の人を支えるための取組だけでは
ない。今後、高齢期の人の割合がこれまで以上に大きくなっていく社会を前
提として、全ての世代の人々にとって持続可能な社会を築いていくための取
組である。人口構成や社会構造の変化に伴い、経済社会の担い手の不足、経
済規模の縮小等のほか、高齢期の一人暮らしの人の増加等のライフスタイル
の変化や認知機能が低下する人の増加等に伴う様々な影響や課題が懸念され
ている。2040 年代前半には、65 歳以上人口がピークとなり、それまでに生産
年齢人口は急減していく。このような変化を見据えつつ、社会の持続可能性
を確保するためのあらゆる備えをしていくことが急務である。
一方で、我が国の平均寿命は世界で最も高い水準となり、高齢期の人々の
体力的な若返りも指摘されている。また、65 歳以上で就業する人等は増加し
続けており、その意欲も高い状況にある。このような状況を踏まえれば、65
歳以上を一律に捉えることは現実的ではない。年齢によって、「支える側」と
「支えられる側」を画することは実態に合わないものとなっており、新たな
高齢期像を志向すべき時代が到来しつつある。
このような観点から、年齢によって分け隔てられることなく、若年世代か
ら高齢世代までの全ての人が、それぞれの状況に応じて、「支える側」にも
「支えられる側」にもなれる社会を目指していくことが必要である。
高齢期の人の割合が大きくなっていく中で、高齢期の人が暮らしやすい社
会をつくることは、他の世代の人にとっても優しく暮らしやすい社会の実現
につながる。そして、そのことは、将来いずれ高齢期を迎える世代の人にと
っても安心して豊かに暮らせる社会づくりをしていくことに他ならない。全
ての世代の人々が「超高齢社会」を構成する一員として、今何をすべきかを
考え、互いに支え合いながら冷静かつ真摯に取り組み、希望が持てる未来を
切り拓いていく必要がある。

1