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【参考資料3】アルコール健康障害対策推進基本計画 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000202961_00037.html
出典情報 アルコール健康障害対策関係者会議(第30回 10/28)《厚生労働省》
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アルコール健康障害対策推進基本計画で取り組むべき重点課題

1.アルコール健康障害対策推進基本計画(第1期)の評価
平成 28(2016)年5月にアルコール健康障害対策推進基本計画(第1期)
(以下「基
本計画(第1期)」という。)が平成 28(2016)年度から平成 32(2020)年度までの概
ね5年間を対象期間として策定され、関係府省庁、関係団体、事業者等において、当
該計画に基づくアルコール健康障害に対する取組が展開された。また、基本計画(第
1期)を基本として、各都道府県における都道府県アルコール健康障害対策推進計画
(以下「都道府県計画」という。)の策定が進捗し、地域の実情に即したアルコール健
康障害対策が講じられた。
基本計画(第1期)では、アルコール健康障害の予防及び支援体制の整備について、
対象期間中の重点課題が設定されていた。
アルコール健康障害の予防については、20 歳未満の者や妊産婦の飲酒リスクの普
及啓発や不適切な誘引防止などの取組により、20 歳未満の者及び妊娠中の飲酒の割
合の低下が図られた。
また、支援体制の整備については、都道府県等を対象とした依存症対策総合支援事
業の実施、依存症対策全国センターによる情報発信や研修の実施などの取組により、
全国的にアルコール健康障害に係る相談拠点や依存症専門医療機関が整備されると
ともに、地域の医療従事者や相談支援従事者の人材養成が進められた。
これらにより、アルコール健康障害に関する教育の振興・普及啓発、不適切な飲酒
の誘引防止、地域における医療・相談体制の整備や、自助グループによる支援等に関
して、アルコール健康障害対策の基盤づくりが全国的になされたものと評価できる。
一方、基本計画(第1期)を振り返ると、対策が必ずしも十分ではなかった課題な
ども残されている。
アルコール健康障害の予防に関しては、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒して
いる者の割合の低減が目標とされたが、男性、女性とも目標を達成することができな
かった。男性では有意な増減がみられない一方、女性に関しては有意に増加しており、
今後、女性の飲酒問題に関する総合的な取組が求められる。また、20 歳未満の者及び
妊娠中の飲酒をなくすという目標についても達成できておらず、引き続き対策が必要
である。
支援体制の整備に関しては、全ての都道府県での相談拠点、専門医療機関の設置と
いう目標に向け、大きく進捗したものの、相談、医療へのアクセスが不十分であると
の指摘や、アルコール依存症が疑われる者の推計数とアルコール依存症で医療機関を
受診した患者数との乖離(いわゆる治療ギャップ)の指摘があり、アルコール健康障
害の当事者やその家族がより円滑に相談や治療等に結びつくように支援を推進する
ことが求められる。
これらの点に加え、近年の高齢化の進行、働く女性の増加や、従来よりアルコール
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