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【参考資料3】アルコール健康障害対策推進基本計画 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000202961_00037.html
出典情報 アルコール健康障害対策関係者会議(第30回 10/28)《厚生労働省》
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ったが4、平成29(2017)年には、中学3年男子3.8%、中学3年女子2.7%、高校3
年男子10.7%、高校3年女子8.1%と大きく減少している5。
このように、我が国全体のアルコール消費量は減少傾向にあり、成人の飲酒習慣
のある者及び20歳未満の者の飲酒の割合も、全体として低下傾向にある。
しかし、多量に飲酒している者の割合は男女とも改善しておらず、一部の多量飲
酒者が多くのアルコールを消費している状況がある。
特に、女性については、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合
は、有意に増加しており、相対的に女性のアルコール健康障害対策の重要さが増し
ている状況にある。
また、平成30(2018)年の成人の飲酒行動に関する全国調査6では、習慣的な飲酒
のほか、一度の飲酒機会に多量の飲酒を行う者(一時多量飲酒者)7の割合が男性
32.3%、女性8.4%となっている。こうした飲酒行動についても、事故による外傷等
と関連するものとして、その動向を注視することが必要となっている。
(アルコールによる健康障害)
アルコールは様々な健康障害との関連が指摘されており、我が国で実施されてい
る大規模疫学調査8においても、アルコールの多飲が様々ながん等の疾患や自殺等の
リスクを高めると指摘されている。
特に発症頻度の高い代表的な臓器障害として、アルコール性肝疾患があげられ
る。アルコール性肝疾患は、まずアルコール性脂肪肝として発症するが、飲酒の継
続によりアルコール性肝炎、アルコール性肝線維症に移行し、アルコール性肝硬変
や肝細胞がんへ進行する。患者調査(厚生労働省)によれば、アルコール性肝疾患
の総患者数9は、平成8(1996)年の5.9万人から、平成29(2017)年には3.7万人に
減少しているが、アルコール性肝硬変は、平成8(1996)年の4千人から、平成29
(2017)年には1.4万人へと増加している。人口動態統計(厚生労働省)によれば、
肝疾患全体の死亡数は減少傾向にあるが、アルコール性肝疾患の死亡数は、平成8
(1996)年には2,403人であったものが、令和元(2019)年には5,480人と増加して
おり、そのうち約8割がアルコール性肝硬変である。
アルコールの持つ依存性により、アルコール依存症を発症する可能性がある。患者
4

厚生労働科学研究「未成年者の健康課題および生活習慣に関する実態調査研究 2012 年度報告書」
(研究代表

者:大井田 隆)
5

厚生労働科学研究「飲酒や喫煙等の実態調査と生活習慣病予防のための減酒の効果的な介入方法の開発に関す

る研究 」(研究代表者:尾崎 米厚) 2017-2019
6

AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構) 「アルコール依存症の実態把握、地域連携による早期

介入・回復プログラムの開発に関する研究」
(研究代表者

樋口進)2016-2018

7

過去 30 日間で一度に純アルコール量 60g 以上の飲酒を行った者

8

厚生労働省多目的コホート研究、文部科学省科研費大規模コホート研究等

9

調査日現在において、継続的に医療を受けている者

2