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【資料3】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2024(サマリ版、たたき台) (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47987.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第12回 1/8)《厚生労働省》
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セクション A:
薬剤耐性菌

A3: 食品中の薬剤耐性菌
A3.1 食品中の薬剤耐性菌
令和 5 年度の厚生労働科学研究費補助金による研究では、地方衛生研究所(任意参加、22 箇所)が当
該地域の市販肉を購入後、これまでに確立したプロトコルにしたがって、食肉を汚染しているサルモネラ、
カンピロバクター、大腸菌等を分離し、17 種の薬剤について薬剤感受性検査を実施しました。
その結果、サルモネラについては、血清型 S. Infantis、S. Schwarzengrund、及び S. Manhattan にお
いて、食品由来分離株はヒト患者糞便由来分離株の薬剤耐性分離率や耐性パターンと高い類似性があ
り、食品由来耐性菌とヒト由来耐性菌との間には強い関連性があることが示唆されました。
カンピロバクターの薬剤耐性菌出現状況については、C. jejuni 株のうち ABPC 耐性のものは 20.0 %
(8/40)、NA 及び CPFX を含む 3 剤以上の多剤耐性を示したものは 17.5 % (7/40)でした。カンピロバク
ター腸炎治療の第1選択薬であるエリスロマイシン(EM)に対する耐性率は C. jejuni で認められません
でした。
市販鶏肉由来大腸菌の薬剤耐性菌出現状況として、国産鶏肉由来大腸菌は KM、SM、TC、CP、NA、
CPFX、NFLX の 7 剤に対して耐性率が高く、外国産鶏肉由来大腸菌では ABPC、CTX、CAZ、GM、ST
合剤、FOM の 6 薬剤に対して耐性率が高く、薬剤耐性の傾向は異なっていました。
健康者の糞便由来大腸菌の薬剤耐性菌出現状況については、いずれか 1 薬剤以上に耐性を示した株
は 44.1 % (134/304)であり、薬剤別に耐性率をみると、最も耐性率が高かったのは ABPC で 29.3 %、
次いで NA22.4 %、TC19.1 %、ST 合剤及び SM がそれぞれ 14.5 %でした。

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