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参考資料2 (30 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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医療給付費の伸び(これまでの取組)①

資料Ⅱ-1-30

○ 医療給付費の伸びについて、かつて(2005(平成17)年)、経済財政諮問会議等において「(経済規模に対応した)マクロ指標による政策目標」
の設定が目指された。
○ 他方、厚生労働省は、「生活習慣病の予防の徹底」、「平均在院日数の短縮」といったミクロの施策による政策目標を主張し、これらにより、「将来におけ
る公的保険給付費の規模を現行見通しよりも低いものにとどめることができる」との試案を示した。
○ 結局、同年末の「医療制度改革大綱」では、医療費適正化について「生活習慣病対策や長期入院の是正など」ミクロの施策に取り組む「個別積上げ方
式」が採用され、マクロ指標については、「中期を含め、将来の医療給付費の規模の見通し」を目安となる指標とし、一定期間後、実績と突き合わせ、その
検証結果を施策の見直しに反映させる扱いにとどめられ、この方針に沿って医療費適正化計画も組み立てられた。
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」 2005年6月21日
社会保障給付費の伸びについて、特に伸びの著しい医療を念頭に、医療費適正化の実質的な成果を目指す政策目標を設定し、定期的にその達成状況
をあらゆる観点から検証した上で、達成のための必要な措置を講ずることとする。上記目標については、国民が受容しうる負担水準、人口高齢化、地域での
取組、医療の特性等を踏まえ、具体的な措置の内容とあわせて平成17年中に結論を得る。
医療制度改革について 2005年10月4日 経済財政諮問会議 民間議員提出資料
医療給付費の対GDP比は、現状のまま推移すると、2004年度の5.2%から
2025年度には8%台にまで上昇し、国民負担の大幅な増加が予想される。しかし、
例えば、「高齢化修正GDP」を適用することで、対GDP比は概ね横ばい(5%台)
にとどめることができる。我々は、この程度の水準に抑えることが望ましいと考える。
厚生労働大臣におかれては、医療給付費の伸び率について、マクロ指標による政
策目標及びこれに合わせたPDCAサイクル導入の手順を改革試案に明記し、…提
示していただくようお願いしたい。

医療制度構造改革試案 厚生労働省 2005年10月19日
制度の持続可能性を維持するため、経済指標の動向に留意し
つつ、予防を重視し、医療サービスそのものの質の向上と効率化
を図ること等を基本とし、医療費適正化を実現し、医療費を国民
が負担可能な範囲に抑える。
2015年度
2025年度
中長期的対策

▲2兆円

▲6兆円

生活習慣病対策※

▲0.7兆円

▲2.2兆円

平均在院日数の短縮※

▲1.3兆円

▲3.8兆円

6.0%

6.7%

医療給付費対GDP比

※2005年10月26日「社会保障の在り方に関する懇談会」に示されたデータ

医療制度改革大綱 政府・与党医療改革協議会 2005年12月1日
健康と長寿は国民誰しもの願いであり、今後は、治療重点の医療から、疾病の予防を重視した保健医療体系へと転換を図っていく。特に、生活習慣病の予防は、
国民の健康の確保の上で重要であるのみならず、治療に要する医療費の減少にも資することとなる。
医療給付費の伸びに関しては、糖尿病等の患者・予備群の減少、平均在院日数の短縮などの中長期の医療費適正化対策の効果を基にして、また、公的保険給
付の見直し等を積み上げた効果を織り込んだ形で、経済規模と照らし合わせ、国民にとって安心できる医療の確保の観点や、国民負担の観点から評価しつつ、5年
程度の中期を含め、将来の医療給付費の規模の見通しを示す。そして、これを医療給付費の伸びの実績を検証する際の目安となる指標とする。
一定期間後、この目安となる指標と実績を突き合わせることにより、医療費適正化方策の効果を検証し、その検証結果を将来に向けた施策の見直しに反映させる。