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(参考資料1)総合確保方針の次期改定に向けた主な論点(参考資料) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/index_00023.html
出典情報 医療介護総合確保促進会議(第16回 7/29)《厚生労働省》
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地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(総合確保方針)
平成26年9月12日告示
平成28年12月26日一部改正
令和3年11月4日一部改正
第1 地域における医療及び介護の総合的な確保の意義及び基本的な方向に関する事項
一 医療及び介護の総合的な確保の意義
急速に少子高齢化が進む中、我が国では、平成37年(2025年)にいわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる超高齢社会を迎える。こうした
中で、国民一人一人が、医療や介護が必要な状態となっても、できる限り住み慣れた地域で安心して生活を継続し、その地域で人生の最期を
迎えることができる環境を整備していくことは喫緊の課題である。
我が国における医療及び介護の提供体制は、世界に冠たる国民皆保険を実現した医療保険制度及び創設から17年目を迎え社会に定着した
介護保険制度の下で、着実に整備されてきた。しかし、高齢化の進展に伴う老人慢性疾患の増加により疾病構造が変化し、医療ニーズについ
ては、病気と共存しながら、生活の質(QOL)の維持・向上を図っていく必要性が高まってきている。一方で、介護ニーズについても、医療ニー
ズを併せ持つ重度の要介護者や認知症高齢者が増加するなど、医療及び介護の連携の必要性はこれまで以上に高まってきている。特に、認
知症への対応については、地域ごとに、認知症の状態に応じた適切なサービス提供の流れを確立するとともに、早期からの適切な診断や対応
等を行うことが求められている。また、人口構造が変化していく中で、医療保険制度及び介護保険制度については、給付と負担のバランスを図
りつつ、両制度の持続可能性を確保していくことが重要である。
こうした中で、医療及び介護の提供体制については、サービスを利用する国民の視点に立って、ニーズに見合ったサービスが切れ目なく、か
つ、効率的に提供されているかどうかという観点から再点検していく必要がある。また、高齢化が急速に進む都市部や人口が減少する過疎地
等といったそれぞれの地域の高齢化の実状に応じて、安心して暮らせる住まいの確保や自立を支える生活支援、疾病予防(医療保険者が行う
高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)第18条第1項に規定する特定健康診査等の保健事業を含む。二の1(4)において
同じ。)・介護予防等との連携も必要である。このように、利用者の視点に立って切れ目のない医療及び介護の提供体制を構築し、国民一人一
人の自立と尊厳を支えるケアを将来にわたって持続的に実現していくことが、医療及び介護の総合的な確保の意義である。
二 医療及び介護の総合的な確保に関する基本的な考え方
1 基本的な方向性
(1) 効率的で質の高い医療提供体制の構築と地域包括ケアシステムの構築
医療ニーズの増加に対応して、患者が病状に応じて適切な医療を将来にわたって持続的に受けられるようにするためには、病床の機能
の分化及び連携を進めていく必要があるが、一方で、患者の視点に立てば、急性期の医療から在宅医療・介護までの一連のサービスが適
切に確保され、さらに、救急医療や居宅等で容体が急変した場合の緊急患者の受入れ等の適切な医療提供体制が確保される等、ニーズ
に見合った医療・介護サービスが地域で適切に提供されるようにする必要がある。こうした体制整備は、地域包括ケアシステムの構築にと
っても不可欠である。
このように、「効率的かつ質の高い医療提供体制の構築」と「地域包括ケアシステムの構築」は、地域において医療及び介護を総合的に確
保していくために「車の両輪」として進めていく必要がある。
その際には、地域の医療及び介護に係る情報を可視化し、客観的データに基づく地域の将来的な医療・介護ニーズの見通しを踏まえた上
で、その地域にふさわしいバランスのとれた医療・介護サービス提供体制を構築していくことが重要である。

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