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資料4-5 メトホルミン塩酸塩 (23 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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減少し OHSS の発現割合が低下するほか、本薬併用で妊娠率と出生率が向上する。
2) 生殖医療ガイドライン 63)
以下のように記載されている。
本薬は一部の PCOS に対する一般不妊治療や生殖補助医療の排卵誘発法及び卵巣刺激
法として有効である。
最初の 2 週間は本薬 500 mg/日から開始し、消化器系の副作用の有無を見ながら 750~
1500 mg/日まで増量する。投与中は卵胞発育や基礎体温を観察し、妊娠判明時には早期
に中止すること。
一般的に血糖降下薬では胎児に低血糖が起こることによる胎児異常のリスクが懸念さ
れていること、日本糖尿病学会によるガイドラインでは糖尿病患者の妊娠前管理とし
て「妊娠中の血糖降下薬は推奨できないため、食事療法及び運動療法で十分な血糖コ
ントロールが得られない場合はインスリン治療を行う」とあることから、妊娠判明時
には早期に中止することが求められる。妊娠判明後も継続して使用する場合には、十
分なインフォームドコンセントを得ることが必要である。
6.本邦での開発状況(経緯)及び使用実態について
(1)要望内容に係る本邦での開発状況(経緯)等について
本邦において要望内容に係る開発は行われていない。
(2)要望内容に係る本邦での臨床試験成績及び臨床使用実態について
要望内容に係る本薬の使用実態として、以下の内容が報告されている。
1) 多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発における塩酸メトホルミン 1500 mg/day 増量投与の有
効性の検討(日本受精着床学会雑誌 2012; 29: 296-300)64)
インスリン抵抗性の PCOS 患者を対象とした前方視的検討が行われた。
インスリン抵抗性(HOMA-IR>1.6)の PCOS 患者 113 例(CC 単独投与で 2 周期以上排
卵がない CC 抵抗性症例 56 例、及び CC 単独投与で排卵が認められた CC 感受性症例 57
例)のうち、インフォームドコンセントが得られた 68 例に本薬と CC を併用した。
本薬は、250 mg を 1 日 3 回(750 mg/日)投与した。また、4 周期後も HOMA-IR>1.6 で
排卵を認めない症例は 500mg を 1 日 3 回(1500 mg/日)に増量した。CC は、100mg/日を月
経周期 5 日目から 5 日間投与した。
有効性について、CC 抵抗例のうち、本薬 750mg/日と CC 併用例の 51.1%(23/45 例)
、本
薬 1500mg/日と CC 併用例の 81.3%(13/16 例)
、CC 単独投与例の 10%(1/10 例)で排卵が
認められた。
安全性について、本薬 750 mg/日と CC 併用例のうち、2 例が下痢により本薬投与を中止
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2) 生殖医療ガイドライン 63)
以下のように記載されている。
本薬は一部の PCOS に対する一般不妊治療や生殖補助医療の排卵誘発法及び卵巣刺激
法として有効である。
最初の 2 週間は本薬 500 mg/日から開始し、消化器系の副作用の有無を見ながら 750~
1500 mg/日まで増量する。投与中は卵胞発育や基礎体温を観察し、妊娠判明時には早期
に中止すること。
一般的に血糖降下薬では胎児に低血糖が起こることによる胎児異常のリスクが懸念さ
れていること、日本糖尿病学会によるガイドラインでは糖尿病患者の妊娠前管理とし
て「妊娠中の血糖降下薬は推奨できないため、食事療法及び運動療法で十分な血糖コ
ントロールが得られない場合はインスリン治療を行う」とあることから、妊娠判明時
には早期に中止することが求められる。妊娠判明後も継続して使用する場合には、十
分なインフォームドコンセントを得ることが必要である。
6.本邦での開発状況(経緯)及び使用実態について
(1)要望内容に係る本邦での開発状況(経緯)等について
本邦において要望内容に係る開発は行われていない。
(2)要望内容に係る本邦での臨床試験成績及び臨床使用実態について
要望内容に係る本薬の使用実態として、以下の内容が報告されている。
1) 多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発における塩酸メトホルミン 1500 mg/day 増量投与の有
効性の検討(日本受精着床学会雑誌 2012; 29: 296-300)64)
インスリン抵抗性の PCOS 患者を対象とした前方視的検討が行われた。
インスリン抵抗性(HOMA-IR>1.6)の PCOS 患者 113 例(CC 単独投与で 2 周期以上排
卵がない CC 抵抗性症例 56 例、及び CC 単独投与で排卵が認められた CC 感受性症例 57
例)のうち、インフォームドコンセントが得られた 68 例に本薬と CC を併用した。
本薬は、250 mg を 1 日 3 回(750 mg/日)投与した。また、4 周期後も HOMA-IR>1.6 で
排卵を認めない症例は 500mg を 1 日 3 回(1500 mg/日)に増量した。CC は、100mg/日を月
経周期 5 日目から 5 日間投与した。
有効性について、CC 抵抗例のうち、本薬 750mg/日と CC 併用例の 51.1%(23/45 例)
、本
薬 1500mg/日と CC 併用例の 81.3%(13/16 例)
、CC 単独投与例の 10%(1/10 例)で排卵が
認められた。
安全性について、本薬 750 mg/日と CC 併用例のうち、2 例が下痢により本薬投与を中止
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