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資料4-5 メトホルミン塩酸塩 (25 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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7.公知申請の妥当性について
(1)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における有効性の総合評価につ
いて
欧米等 6 カ国において、本薬は PCOS の一般不妊治療における排卵誘発に係る効能・効
果での承認を有していないが、PCOS 患者を対象とした海外の無作為化比較試験、及びそれ
らに基づくメタ・アナリシスにおいて、本薬単独投与で、プラセボ投与と比較して排卵率
及び妊娠率が高かったこと、及び本薬と他の排卵誘発薬との併用投与で、他の排卵誘発薬
単独投与と比較して排卵率及び妊娠率が高かったことが示されている(5.(1)
、
(2)参照)。
これらの海外臨床試験成績等に基づき、国内外のガイドライン及び教科書では、PCOS にお
ける排卵誘発を目的とした本薬の投与が推奨されている(5.(3)
、
(4)参照)
。また、国内
の使用実態に係る公表文献でも、日本人 PCOS 患者で本薬の投与により排卵や妊娠が可能
であったことが報告されており、国内の医療現場における PCOS における排卵誘発での本
薬の使用実態が確認できる(6.(2)参照)
。
以上より、検討会議は、日本人の PCOS 患者の一般不妊治療における排卵誘発を目的と
した本薬の有効性は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
海外臨床試験における本薬と他の排卵誘発薬併用群での有害事象、及び多胎妊娠の発現
割合は、他の排卵誘発薬単独投与群と比較して大きな差異はなかった。本薬投与群に認め
られた主な有害事象は本薬の副作用としてよく知られている消化器症状であった(5.(1)
参照)
。
国内における使用実態に係る公表文献においては、本薬投与時の副作用として、消化器
症状(下痢、嘔吐、悪心、腹痛、胸やけ)や不機嫌、肝機能障害、眼精疲労が報告されてお
り、海外臨床試験と同様、主な副作用は消化器症状であった(6.(2)参照)。
開発要請を受けた企業が収集した重篤な国内副作用報告のうち、本薬の使用目的が不妊
治療であった報告は 1 例(乳酸アシドーシス、腎機能障害、意識レベルの低下及び自殺企
図)であった(2021 年 9 月 9 日時点)が、当該症例は自殺を企図して本薬を過量服用した
症例であり、当該報告に基づく新たな注意喚起は要しないと企業は判断している。
さらに、本薬の 2 型糖尿病に係る国内での適応取得に際して提出された生殖発生毒性試
験では、本薬の雌生殖機能への影響及び胚・胎児発生への影響は認められていないものの、
ラット及びウサギで胎児への移行が認められており、ラットへの本薬投与により胎児死亡
及び奇形が認められたとの報告があることから、本薬は、妊婦又は妊娠している可能性の
ある女性への投与は禁忌とされている。しかしながら、本薬の先天異常への影響を検討し
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(1)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における有効性の総合評価につ
いて
欧米等 6 カ国において、本薬は PCOS の一般不妊治療における排卵誘発に係る効能・効
果での承認を有していないが、PCOS 患者を対象とした海外の無作為化比較試験、及びそれ
らに基づくメタ・アナリシスにおいて、本薬単独投与で、プラセボ投与と比較して排卵率
及び妊娠率が高かったこと、及び本薬と他の排卵誘発薬との併用投与で、他の排卵誘発薬
単独投与と比較して排卵率及び妊娠率が高かったことが示されている(5.(1)
、
(2)参照)。
これらの海外臨床試験成績等に基づき、国内外のガイドライン及び教科書では、PCOS にお
ける排卵誘発を目的とした本薬の投与が推奨されている(5.(3)
、
(4)参照)
。また、国内
の使用実態に係る公表文献でも、日本人 PCOS 患者で本薬の投与により排卵や妊娠が可能
であったことが報告されており、国内の医療現場における PCOS における排卵誘発での本
薬の使用実態が確認できる(6.(2)参照)
。
以上より、検討会議は、日本人の PCOS 患者の一般不妊治療における排卵誘発を目的と
した本薬の有効性は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
海外臨床試験における本薬と他の排卵誘発薬併用群での有害事象、及び多胎妊娠の発現
割合は、他の排卵誘発薬単独投与群と比較して大きな差異はなかった。本薬投与群に認め
られた主な有害事象は本薬の副作用としてよく知られている消化器症状であった(5.(1)
参照)
。
国内における使用実態に係る公表文献においては、本薬投与時の副作用として、消化器
症状(下痢、嘔吐、悪心、腹痛、胸やけ)や不機嫌、肝機能障害、眼精疲労が報告されてお
り、海外臨床試験と同様、主な副作用は消化器症状であった(6.(2)参照)。
開発要請を受けた企業が収集した重篤な国内副作用報告のうち、本薬の使用目的が不妊
治療であった報告は 1 例(乳酸アシドーシス、腎機能障害、意識レベルの低下及び自殺企
図)であった(2021 年 9 月 9 日時点)が、当該症例は自殺を企図して本薬を過量服用した
症例であり、当該報告に基づく新たな注意喚起は要しないと企業は判断している。
さらに、本薬の 2 型糖尿病に係る国内での適応取得に際して提出された生殖発生毒性試
験では、本薬の雌生殖機能への影響及び胚・胎児発生への影響は認められていないものの、
ラット及びウサギで胎児への移行が認められており、ラットへの本薬投与により胎児死亡
及び奇形が認められたとの報告があることから、本薬は、妊婦又は妊娠している可能性の
ある女性への投与は禁忌とされている。しかしながら、本薬の先天異常への影響を検討し
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