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資料4-5 メトホルミン塩酸塩 (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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た海外の観察研究において本薬の投与により先天異常の発現割合が増加していない(5.(1)
参照)
。
以上より、検討会議は以下のように考える。
海外臨床試験及び国内の使用実態に係る公表文献おいて報告された主な有害事象又は副
作用である消化器症状は、既承認効能・効果での本薬の投与に際しても発現が知られ注意
喚起されている事象であり、既承認効能・効果での使用時と同様に管理可能と考える。ま
た、海外臨床試験において本薬と他の排卵誘発薬との併用で多胎妊娠が認められているが、
他の排卵誘発薬単独投与と比べてその発現割合に大きな差異はないこと、本邦の医療現場
において一般不妊治療では多胎妊娠は注意すべき事象として広く認知されており、国内ガ
イドライン等に記載されている多胎妊娠の管理方法も定着していることから、不妊治療に
十分な知識と経験を有する医師のもとで本薬が使用されるのであれば、臨床的に大きな問
題となるものではないと判断する。
さらに、国内副作用報告において認められた重篤な事象については、本薬の過量投与に
よって発生した事象であり、PCOS 患者での使用に際して新たな注意喚起は不要とする企
業の対応は妥当と判断できる。
非臨床試験において本薬の胎盤通過性及び催奇形性が示唆されていること等から、本薬
は既承認の 2 型糖尿病では、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌とさ
れている。しかしながら、海外の臨床試験や観察研究等では本薬を使用した場合(妊娠初
期の本薬の曝露も含む)に児の先天異常の発現割合が高くなることを示唆する報告はない
こと、及び要望用法は排卵までであり、本薬の投与期間は妊娠成立前までであることを踏
まえると、本薬が潜在的な催奇形性を有することが、PCOS 患者における排卵誘発での本薬
の有用性を直ちに否定するものではないと判断する。しかしながら、PCOS における排卵誘
発での本薬の使用に際しては、本薬の催奇形性に関する情報を患者に適切に提供した上で、
妊娠初期の意図しない本薬の投与を避けるために、不妊治療に十分な知識と経験のある医
師のもとで本薬の投与開始前や次周期の投与前に妊娠していないことを確認すること等の
注意喚起をする必要はあると判断する。
以上より、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで、本薬の催奇形性を含むリ
スクを理解した上で、妊娠初期の意図しない投与を避けるための対策を適切に実施して本
薬が使用されるのであれば、PCOS 患者における排卵誘発を目的とした本薬投与時のリス
クはベネフィットを上回らないと判断する。
(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について
本薬は、欧米等 6 カ国において、PCOS 患者における排卵誘発に係る効能・効果での承認
を有していないが、海外臨床試験の成績及びそれらに基づくメタ・アナリシスから PCOS
患者における本薬の排卵誘発に関する有効性及び安全性が示されており(5.(1)、(2)参
照)、
これらの情報に基づき作成された国内外の教科書及びガイドラインでは、
本薬は PCOS
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参照)
。
以上より、検討会議は以下のように考える。
海外臨床試験及び国内の使用実態に係る公表文献おいて報告された主な有害事象又は副
作用である消化器症状は、既承認効能・効果での本薬の投与に際しても発現が知られ注意
喚起されている事象であり、既承認効能・効果での使用時と同様に管理可能と考える。ま
た、海外臨床試験において本薬と他の排卵誘発薬との併用で多胎妊娠が認められているが、
他の排卵誘発薬単独投与と比べてその発現割合に大きな差異はないこと、本邦の医療現場
において一般不妊治療では多胎妊娠は注意すべき事象として広く認知されており、国内ガ
イドライン等に記載されている多胎妊娠の管理方法も定着していることから、不妊治療に
十分な知識と経験を有する医師のもとで本薬が使用されるのであれば、臨床的に大きな問
題となるものではないと判断する。
さらに、国内副作用報告において認められた重篤な事象については、本薬の過量投与に
よって発生した事象であり、PCOS 患者での使用に際して新たな注意喚起は不要とする企
業の対応は妥当と判断できる。
非臨床試験において本薬の胎盤通過性及び催奇形性が示唆されていること等から、本薬
は既承認の 2 型糖尿病では、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌とさ
れている。しかしながら、海外の臨床試験や観察研究等では本薬を使用した場合(妊娠初
期の本薬の曝露も含む)に児の先天異常の発現割合が高くなることを示唆する報告はない
こと、及び要望用法は排卵までであり、本薬の投与期間は妊娠成立前までであることを踏
まえると、本薬が潜在的な催奇形性を有することが、PCOS 患者における排卵誘発での本薬
の有用性を直ちに否定するものではないと判断する。しかしながら、PCOS における排卵誘
発での本薬の使用に際しては、本薬の催奇形性に関する情報を患者に適切に提供した上で、
妊娠初期の意図しない本薬の投与を避けるために、不妊治療に十分な知識と経験のある医
師のもとで本薬の投与開始前や次周期の投与前に妊娠していないことを確認すること等の
注意喚起をする必要はあると判断する。
以上より、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで、本薬の催奇形性を含むリ
スクを理解した上で、妊娠初期の意図しない投与を避けるための対策を適切に実施して本
薬が使用されるのであれば、PCOS 患者における排卵誘発を目的とした本薬投与時のリス
クはベネフィットを上回らないと判断する。
(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について
本薬は、欧米等 6 カ国において、PCOS 患者における排卵誘発に係る効能・効果での承認
を有していないが、海外臨床試験の成績及びそれらに基づくメタ・アナリシスから PCOS
患者における本薬の排卵誘発に関する有効性及び安全性が示されており(5.(1)、(2)参
照)、
これらの情報に基づき作成された国内外の教科書及びガイドラインでは、
本薬は PCOS
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