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資料4-5 メトホルミン塩酸塩 (27 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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における排卵誘発での本薬投与が推奨されている(5.(3)
、5.(4)参照)
。さらに、国内に
おいて PCOS 患者の排卵誘発に対して本薬が使用されている実態が公表文献から確認で
き、副作用等も既承認効能・効果での対処や不妊治療上の通常の対応で概ね管理可能と判
断できる(7.(2)参照)
。
また、非臨床試験で本薬の催奇形性が示唆されたが、本薬の投与期間は妊娠成立前であ
り、海外の臨床試験や観察研究において排卵誘発での本薬投与又は妊娠初期の本薬曝露に
伴い児の先天異常が増加することは報告されていない(5.(1)参照)
。したがって、本薬が
不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもと適正に使用され、妊娠初期の意図しない本
薬曝露を避ける対策も講じられるのであれば、本邦の PCOS 患者の排卵誘発を目的とした
本薬の投与のリスクはベネフィットを上回らないと判断する。
以上より、検討会議は、日本人 PCOS 患者の排卵誘発に対する本薬の有効性及び安全性
は医学薬学上公知であると判断した。
8.効能・効果及び用法・用量等の記載の妥当性について
(1)効能・効果について
効能・効果及び効能・効果に関連する注意については、以下のようにすることが適当と
検討会議は考える。その妥当性についても以下に記す。
【効能・効果】
(今回の要望に関連する部分のみ抜粋)
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発
ただし、肥満、耐糖能異常、又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。
【効能又は効果に関連する注意】
ゴナドトロピン製剤を除く排卵誘発剤で十分な効果が得られない場合に併用を考慮
すること。
糖尿病を合併する多嚢胞性卵巣症候群の患者では糖尿病の治療を優先すること。
【設定の妥当性について】
海外の臨床試験成績、及びそれらに基づくメタ・アナリシスの結果、並びに国内外の教
科書及びガイドラインの記載内容等を踏まえて、本薬の PCOS における排卵誘発に関する
有効性及び安全性は医学薬学上公知であると判断できる(7.(3)参照)
。
海外臨床試験の大半は、肥満、耐糖能異常又はインスリン抵抗性の有無によらず PCOS
患者が組み入れられていたが、本薬はインスリン抵抗性を改善する作用を有しており、独
国ガイドラインでは PCOS 患者全般に投与可能であるがインスリン抵抗性を有する PCOS
患者に対する使用がより妥当とされ、加国ガイドラインでは、肥満の PCOS 患者への本薬
の使用が推奨され、国内ガイドラインでは、肥満、耐糖能異常、インスリン抵抗性のいず
れかを認め、かつ CC 単独で卵胞発育を認められない場合に本薬を併用することが推奨さ
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、5.(4)参照)
。さらに、国内に
おいて PCOS 患者の排卵誘発に対して本薬が使用されている実態が公表文献から確認で
き、副作用等も既承認効能・効果での対処や不妊治療上の通常の対応で概ね管理可能と判
断できる(7.(2)参照)
。
また、非臨床試験で本薬の催奇形性が示唆されたが、本薬の投与期間は妊娠成立前であ
り、海外の臨床試験や観察研究において排卵誘発での本薬投与又は妊娠初期の本薬曝露に
伴い児の先天異常が増加することは報告されていない(5.(1)参照)
。したがって、本薬が
不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもと適正に使用され、妊娠初期の意図しない本
薬曝露を避ける対策も講じられるのであれば、本邦の PCOS 患者の排卵誘発を目的とした
本薬の投与のリスクはベネフィットを上回らないと判断する。
以上より、検討会議は、日本人 PCOS 患者の排卵誘発に対する本薬の有効性及び安全性
は医学薬学上公知であると判断した。
8.効能・効果及び用法・用量等の記載の妥当性について
(1)効能・効果について
効能・効果及び効能・効果に関連する注意については、以下のようにすることが適当と
検討会議は考える。その妥当性についても以下に記す。
【効能・効果】
(今回の要望に関連する部分のみ抜粋)
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発
ただし、肥満、耐糖能異常、又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。
【効能又は効果に関連する注意】
ゴナドトロピン製剤を除く排卵誘発剤で十分な効果が得られない場合に併用を考慮
すること。
糖尿病を合併する多嚢胞性卵巣症候群の患者では糖尿病の治療を優先すること。
【設定の妥当性について】
海外の臨床試験成績、及びそれらに基づくメタ・アナリシスの結果、並びに国内外の教
科書及びガイドラインの記載内容等を踏まえて、本薬の PCOS における排卵誘発に関する
有効性及び安全性は医学薬学上公知であると判断できる(7.(3)参照)
。
海外臨床試験の大半は、肥満、耐糖能異常又はインスリン抵抗性の有無によらず PCOS
患者が組み入れられていたが、本薬はインスリン抵抗性を改善する作用を有しており、独
国ガイドラインでは PCOS 患者全般に投与可能であるがインスリン抵抗性を有する PCOS
患者に対する使用がより妥当とされ、加国ガイドラインでは、肥満の PCOS 患者への本薬
の使用が推奨され、国内ガイドラインでは、肥満、耐糖能異常、インスリン抵抗性のいず
れかを認め、かつ CC 単独で卵胞発育を認められない場合に本薬を併用することが推奨さ
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