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資料3-2 ヒドロキシエチルデンプン調査結果報告書 (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29975.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第22回 12/27)《厚生労働省》 |
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3 例を除き、国内の副作用報告もなかったことから、これらの検討対象患者への投与において国
内で特段の懸念が生じている状況ではなく、HES130 及び HES70 いずれに関しても、現時点では、
追加の安全対策を講じる必要性は高くないと考える。
Ⅴ.専門協議①
検討対象患者に対する追加の安全対策の必要性について
1.
敗血症患者について
HES130 及び HES70 の添付文書において、敗血症患者を禁忌に設定することが適切と考える機
構の判断は、専門委員に概ね支持されたものの、専門委員より、以下の意見が出された。
敗血症患者への HES 投与のリスクについて、禁忌と設定することが適切か、については専門
•
医の間でも意見が異なることが考えられる。
•
疫学的に、禁忌と設定するほどの強い根拠はないのではないか、と考える。
•
出血多量で絶対的な循環血液量の低下を来していると考えられる敗血症患者に対しては、基
本的には緊急輸血の対象となるが、緊急状態からの離脱又は蘇生のために十分な輸血準備が
間に合わない状況や施設によっては、HES 製剤の投与が循環維持のために必要とされる場合
が考えられる。
HES 製剤投与の有益性と害のバランスに関しては未だエビデンスが不足しており、引き続き
•
今後の研究が必要と考える。
2.
敗血症患者以外の検討対象患者について
現時点では、重症患者を含め、敗血症患者以外の検討対象患者に対して追加の安全対策を講じ
る必要性は低いと考える機構の判断は、専門委員に支持された。
Ⅵ.関連学会の見解及びそれを踏まえた機構の判断
機構は、専門委員からの意見を踏まえ(「Ⅴ.1. 敗血症患者について」参照)、HES130 及び HES70
の添付文書において、
「敗血症の患者」を禁忌に設定することについて、日本版敗血症診療ガイド
ライン 2020 9)を作成している日本集中治療医学会に見解を確認した。
1.
敗血症患者について
日本集中治療医学会からは以下の理由から、禁忌を「重症の敗血症」
、
「重症臓器障害を伴う敗血
症」等とすることで、注意喚起の対象を限定すべきとの意見が出された(別添 8)。
HES のリスクに関する海外臨床試験の対象患者は重症敗血症患者及び敗血症を含む ICU 入院
患者であること
臓器障害が軽症にとどまる敗血症では、上記臨床試験の対象患者に対するリスクは確認され
ていないこと
上記の日本集中治療医学会からの見解を踏まえ、以下の理由から、機構は禁忌を「重症の敗血症
の患者」、慎重投与に「敗血症の患者(重症の敗血症の患者を除く)」と設定し、その参考情報と
して、すでに情報提供しているその他の注意の項における海外臨床試験について、臨床試験の対
象患者を情報提供することが適切と考えた。
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内で特段の懸念が生じている状況ではなく、HES130 及び HES70 いずれに関しても、現時点では、
追加の安全対策を講じる必要性は高くないと考える。
Ⅴ.専門協議①
検討対象患者に対する追加の安全対策の必要性について
1.
敗血症患者について
HES130 及び HES70 の添付文書において、敗血症患者を禁忌に設定することが適切と考える機
構の判断は、専門委員に概ね支持されたものの、専門委員より、以下の意見が出された。
敗血症患者への HES 投与のリスクについて、禁忌と設定することが適切か、については専門
•
医の間でも意見が異なることが考えられる。
•
疫学的に、禁忌と設定するほどの強い根拠はないのではないか、と考える。
•
出血多量で絶対的な循環血液量の低下を来していると考えられる敗血症患者に対しては、基
本的には緊急輸血の対象となるが、緊急状態からの離脱又は蘇生のために十分な輸血準備が
間に合わない状況や施設によっては、HES 製剤の投与が循環維持のために必要とされる場合
が考えられる。
HES 製剤投与の有益性と害のバランスに関しては未だエビデンスが不足しており、引き続き
•
今後の研究が必要と考える。
2.
敗血症患者以外の検討対象患者について
現時点では、重症患者を含め、敗血症患者以外の検討対象患者に対して追加の安全対策を講じ
る必要性は低いと考える機構の判断は、専門委員に支持された。
Ⅵ.関連学会の見解及びそれを踏まえた機構の判断
機構は、専門委員からの意見を踏まえ(「Ⅴ.1. 敗血症患者について」参照)、HES130 及び HES70
の添付文書において、
「敗血症の患者」を禁忌に設定することについて、日本版敗血症診療ガイド
ライン 2020 9)を作成している日本集中治療医学会に見解を確認した。
1.
敗血症患者について
日本集中治療医学会からは以下の理由から、禁忌を「重症の敗血症」
、
「重症臓器障害を伴う敗血
症」等とすることで、注意喚起の対象を限定すべきとの意見が出された(別添 8)。
HES のリスクに関する海外臨床試験の対象患者は重症敗血症患者及び敗血症を含む ICU 入院
患者であること
臓器障害が軽症にとどまる敗血症では、上記臨床試験の対象患者に対するリスクは確認され
ていないこと
上記の日本集中治療医学会からの見解を踏まえ、以下の理由から、機構は禁忌を「重症の敗血症
の患者」、慎重投与に「敗血症の患者(重症の敗血症の患者を除く)」と設定し、その参考情報と
して、すでに情報提供しているその他の注意の項における海外臨床試験について、臨床試験の対
象患者を情報提供することが適切と考えた。
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