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資料3-2   ヒドロキシエチルデンプン調査結果報告書 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29975.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第22回 12/27)《厚生労働省》
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その結果、HES130 について、上記の審査時における海外臨床試験 2)、4)に関する検討状況を確
認した上で、やむを得ない状況における重症敗血症等の重症患者管理における相対的な循環血液
量低下への使用の可能性を残すことが適切と考え、以下の内容を含む添付文書改訂が行われた。


「警告」の項に、重症敗血症等の重症患者管理における相対的な循環血液量低下での HES 製
剤投与に関して、患者の状態を悪化させるおそれがあるため、治療上の有益性が危険性を上回
る場合にのみ投与する旨を追記する。



「重大な副作用」の項に腎機能障害を追記する。



「重要な基本的注意」の項に、急性腎不全等の腎機能障害があらわれ腎代替療法が必要となる
おそれがあるため、腎機能を定期的に観察する旨を追記する。



「その他の注意」の項に、海外臨床試験において、成人の人工心肺を使用した心臓手術時の輸
液管理に HES 製剤を使用した場合、アルブミンを使用した場合と比較して輸血が必要となる
術後出血及び出血による再手術のリスクが高かったとの報告がある旨を追記する。
HES70 については、製造販売承認時の効能・効果が「各科領域における出血多量の場合 体外

循環における血液希釈液」であり、出血を伴わない相対的な循環血液量低下への投与は想定され
ないことから、添付文書の「警告」の項に HES130 と同様の注意喚起は記載しないものの、以下
の内容を含む添付文書改訂が行われた。


「効能・効果に関連する使用上の注意」の項に重症敗血症等の重症患者管理における相対的な
循環血液量低下には使用しないことを追記する。



「重大な副作用」の項に、類薬(分子量及び置換度等の異なる HES 製剤)において、急性腎
不全等の腎機能障害があらわれるとの報告がある旨を追記する。



「その他の注意」の項に以下の内容を追記する。


海外臨床試験において、重症敗血症患者に HES 製剤を使用した場合、酢酸リンゲル液
を使用した場合と比較して投与後 90 日時点での死亡のリスクが増加し腎代替療法を要
した患者の割合が高かったとの報告がある。また、敗血症患者を含む ICU の入院患者に
HES 製剤を使用した場合、生理食塩液を使用した場合と比較して投与後 90 日までの死
亡のリスクは増加しなかったが、腎代替療法を要した患者の割合が高かったとの報告が
ある。



海外臨床試験において、成人の人工心肺を使用した心臓手術時の輸液管理に HES 製剤
を使用した場合、アルブミンを使用した場合と比較して輸血が必要となる術後出血及び
出血による再手術のリスクが高かったとの報告がある。

2018 年には、EU において、HES 製剤の使用実態調査(Drug Utilisation Study、以下、
「DUS」)
において、禁忌とされている重症患者、敗血症患者、腎障害患者等へも依然として臨床使用実態
が認められたことにより、PRAC により再度販売承認停止勧告がなされたが、医療上のニーズが
あることを踏まえ、医療従事者へのトレーニングの実施やトレーニングを受けた医療従事者が所
属する施設に限定した製剤供給等の新たな安全対策を行うことを条件に、欧州委員会(以下、
「EC」

により販売継続が決定された。
国内では、これらの EU での措置が使用方法の不遵守に対応するためのものであること、新た

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