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資料3-2   ヒドロキシエチルデンプン調査結果報告書 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29975.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第22回 12/27)《厚生労働省》
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に HES 製剤の安全性に関する懸念に関する情報が得られたことによるものではないことを踏ま
え、国内における使用方法の不遵守に関する問題は確認できなかったものの、2018 年に、EU の
販売継続決定に関する内容と適正使用のお願いに関する資材を作成し、医療現場に情報提供を行
った。
EU では、今般、HES 製剤の DUS において、使用方法の不遵守が継続的に確認されたことによ
り、2022 年 2 月 PRAC は再々度販売承認停止を勧告し、2022 年 5 月 EC にて販売承認停止が決定
された。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、「機構」)は、EU において HES 製剤が販
売中止に至ったことを踏まえ、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成 14 年法律第 192 号)
第 15 条第 1 項第 5 号ハの規定に基づき、国内における HES 製剤の安全性に係る調査を行った。
なお、機構は、調査において専門協議を実施しており、本専門協議の専門委員は、本品目につ
いての専門委員からの申し出等に基づき、
「医薬品医療機器総合機構における専門協議等の実施に
関する達」(平成 20 年 12 月 25 日付 20 達第 8 号)の規定により、指名した。
Ⅲ.機構における調査の概要
1. HES 製剤の国内外の添付文書記載状況
HES130 及び HES70 の国内添付文書、HES130 の EU、カナダ及びオーストラリアの添付文書の
効能・効果、用法・用量、禁忌に関する記載は別添 1 のとおりである。HES130 のフランス、ドイ
ツの添付文書の効能・効果、用法・用量、禁忌に関する記載は SmPC と同様である。なお、HES130
は、米国及び英国においては商業的理由によりそれぞれ 2022 年及び 2018 年に販売を終了してい
る。
HES70 は米国、英国、EU、カナダ、オーストラリアでは承認されていない。一方、国内では、
商業的理由により 2020 年 9 月に製造を中止しているが、2022 年 10 月現在、市場に流通している。
2. EU で実施された使用実態調査の概要と EC の判断について
EU では、添付文書に記載された効能・効果、禁忌、用法・用量に対する不遵守について、DUS
が実施された。2021 年に得られた DUS 6)の結果は以下のとおりであった。
効能・効果の不遵守は、全体では 18.85%(342 例/1814 例)であり、国別で不遵守の頻度が最



、オランダ(85.0%)であった。ベルギーから参加した 2 施
も高かったのはベルギー(93.3%)
設のうち、1 施設での不遵守の理由は麻酔合併症(100%)であり、もう 1 施設で多かった不遵
守の理由は帝王切開(71.2%)であった。オランダで多かった不遵守の理由は、心臓手術及び
体外循環(それぞれ 73.3%)であった。
禁忌の不遵守は、全体では 6.55%(122 処方/1863 処方)(うち重症患者は 3.54%、腎機能障害



は 2.20%、敗血症は 0.97%)であり、国別で不遵守の頻度が最も高かったのはイタリアの 2 施

6)9

カ国・地域(ベルギー、チェコ共和国、フランス、ドイツ、ハンガリー、イタリア、ポーランド、スペイ
ン、オランダ)の HES130 の使用の認定を受けた 32 施設が参加した、後ろ向き調査。2019 年 5 月から 2020 年
9 月までに HES130 を投与された患者 1851 例を対象とし、主要評価項目は、適応、禁忌、用量を遵守していな
い患者や処方の数や割合と設定された。

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