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総ー2○在宅(その2)について (100 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00213.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第557回 10/4)《厚生労働省》
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在宅療養移行における家族等の不安に対する対応【事例】
○ 訪問診療を行う医療機関と入院医療機関が適切な連携を行い共同指導を行うことで、在宅療養移行の
際の家族等の不安を取り除くことができる場合がある。
経過の概要












退






脳腫瘍・肺がんの男性
入院にて化学療法、放射線療法を受けていたが、余命3ヶ月の告知があり、緩
和ケア目的で自宅近くの病院に転院となった。
<本人・家族の思い>
・本人「最期まで妻と孫と3人で暮らし続けたい」
・妻「本人は以前から延命は嫌だと言ってます。家に帰りたいと言っているので、
本人のために家に帰らせたいと思うが、面倒を見れる自信が無い。」
・孫「本人にとって家で過ごしているのが一番幸せだと思う」
呼吸苦が増悪、頻回な痰吸引が必要となってきた。
主治医より妻に、現状維持よりも改善することは無く、今後急変する可能性が高
いことを説明。
<本人・家族の思い>
・本人「妻の迷惑になるから(延命治療は)要らない」
・妻「本人が延命処置を希望していないので、できればおうちに帰らせてあげた
い」
⇒家族の思いも踏まえ、在宅看取りの方針に
自宅退院に向け入院先の主治医と訪問診療担当医とで退院後の生活について
共同指導を行った。
退院当日誤嚥リスクを踏まえた上で大好きなコーヒーを飲む。
妻による痰吸引を続けていたが、退院後徐々に状態は悪化し、痰吸引のみでは
去痰が困難な状態になった。
<家族の思い>
妻「これでもう本人も満足だと思う、よかった」
家族の思いも踏まえ、侵襲的な外科処置を行わず、在宅での看取りに至った。

共同指導の内容
・訪問診療担当医と入院担
当医療機関の看護師ス
タッフがこれまでの経過を
踏まえ、再度本人・家族に
意向を確認。
・痰が詰まって今後窒息す
る可能性があることを説明。
・孫等、主介護者以外の家
族に対しても本人の病状
と今後の関わり方を説明。
・症状が急変した場合は訪
問診療担当医療機関に連
絡するよう指導。
・自宅における痰吸引の方
法を妻・孫に実際の機器
を用いて指導。

令和元年度老人保健健康増進等事業 在宅における看取りの推進に関する調査研究事業「人生の最終段階における意思決定支援」事例集を参考に保険局医療課にて作成

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