よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2_調剤業務における調製業務の一部外部委託における医療安全確保と適正実施のためガイドライン(暫定版)(令和4年度厚生労働科学研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業研究事業 「地域共生社会における薬剤師の対物・対人業務の充実に関する調査研究」報告書抜粋) (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36868.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会(第1回 12/25)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第 1 章 はじめに
社会構造や人々のライフスタイルの変化を踏まえ、地域住民が一人ひとりの生活や生きがいを
大切にする地域づくりを目指す「地域共生社会」において、薬剤師の役割は大きく変化していく
ことが予測される。日本学術会議薬学委員会「薬剤師職能とキャリアパス分科会」は、令和 2 年 9
月に「提言:持続可能な医療を担う薬剤師の職能と生涯研鑽」1)を発出し、薬剤師の活動が広く社
会から認知され、薬剤師が地域医療に能動的に関与するには、薬局内での業務の効率化や業務分
担の見直しが必要であると提言した。令和 3 年 6 月に厚生労働省「薬剤師の養成及び資質向上等
に関する検討会」は、薬剤師の業務について、「患者のための薬局ビジョン」の達成状況を踏ま
え、調剤業務、情報通信技術(Information and Communication Technology; ICT)対応、調剤以外
の業務について検討することなどをとりまとめた。2)
これらの内容を踏まえ、令和4年2月より、厚生労働省「薬局薬剤師の業務および及び薬局の
機能に関するワーキンググループ」では、今後の薬局薬剤師の業務及び薬局の機能のあり方並び
にそれを実現するための方策について検討を開始した。一方、内閣府「規制改革推進会議 医療・
介護・感染症対策 ワーキング・グループ」は、対物業務の効率化を図り、薬剤師が専門性を活か
した対人業務に集中することで、患者に寄り添った付加価値の高い服薬指導を実施できるなどと
して、調剤業務の一部外部委託を可能とすべきという提案について議論が行われた。令和 4 年 6
月に閣議決定された規制改革実施計画 3) の<医療・介護・感染症対策>では、「(3)医療 DX
(Digital Transformation)を支える医療関係者の専門能力の最大発揮」が盛り込まれ、「8.薬
剤師の地域における対人業務の強化(対物業務の効率化)」について、所管府省が取り組むべき内
容が示された。注1
この規制改革実施計画に基づき、令和 4 年 7 月に厚生労働省「薬局薬剤師の業務および薬局の
機能に関するワーキンググループとりまとめ 〜薬剤師が地域で活躍するためのアクションプラン

注1

a 厚生労働省は、患者への服薬フォローアップなど薬剤師の高度な薬学的な専門性をいかす対人業務を円滑に行い得る
環境を整備するとともに、調剤の安全性・効率性の向上を図る観点から、薬局における調剤業務のうち、一定の薬剤
に関する調製業務を、患者の意向やニーズを尊重しつつ、当該薬局の判断により外部に委託して実施することを可能
とする方向で、その際の安全確保のために委託元や委託先が満たすべき基準、委託先への監督体制などの技術的詳細
を検討する。検討に当たっては、以下の論点を中心に具体的検討を進める。
・委託可能な調製業務の対象
・委託先の範囲
・委託元―委託先の役割分担及び責任関係の在り方(委託元薬局の薬剤師が故なく法的責任を負うことがないための
配慮等を含む。)
b 厚生労働省は、薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(昭和 39 年厚生省令第 3 号)に規
定する薬局において配置が必要な薬剤師の員数に関する規制について、調剤業務の機械化や技術発展による安全性及
び効率性の向上を踏まえ、薬剤師の対人業務を強化する観点から、規制の在り方の見直しに向け、課題を整理する。
c 公正取引委員会は、薬局における調剤業務の関連市場及び隣接する市場において独占的又は寡占的な地位を有するプ
ラットフォーマーその他の事業者が、その競争上の地位を利用して、内部補助等を通じ、不当廉売差別対価その他の
不公正な取引方法によって、地域の調剤薬局を不当に排除することがないよう、私的独占の禁止及び公正取引の確保
に関する法律(昭和 22 年法律第 54 号。以下「独占禁止法」という。)に違反する行為が認められた場合には、厳正・
的確に対処する。

5