・委託薬局または受託薬局が同一法人や同一グループ法人に属する薬局の場合、委託薬局と受
託薬局との責任の境界線があいまいになり、リスク増大の可能性が考えられるため、委託薬
局と受託薬局の責任及び役割を明確にする必要があることに留意しなくてはならない。

2.3.4 患者への説明と同意
処方箋を受け付けた委託薬局は、調剤業務の一部外部委託を実施することについて、あらかじ
め患者に説明を行うとともに同意を得なければならない（3.3.2 患者への説明と同意 参照）。

2.4 安全性の確保
2.4.1 処方箋ごとの委託の可否の判断
・調剤業務の一部外部委託は、委託薬局の責任のもと、当該薬局の薬剤師が処方箋ごとに検討
し、委託が可能であると判断した場合に実施すること。

2.4.2 医療安全の確保
・調剤業務の一部外部委託によって医療安全が脅かされることはあってはならず、同等以上の
医療安全の確保がなされなくてはならない。
・調剤業務の一部外部委託は、対人業務の向上に寄与することが目的として実施されるもので
あることから、外部委託により患者対応の方法が通常と異なる場合には、患者の医薬品使用
の安全を確保する観点から、より充実した対応（服薬指導等）が求められる。

2.4.3 新たなリスクの発生への対応の必要性
委託薬局及び受託薬局は、調剤業務の一部外部委託に係る新たな業務行程で生じるリスクへの
対策を講じなければならない。
以下、想定される新たなリスクの例を示す。
・委託薬局が受託薬局へ誤ったオーダー情報を提供する（「オーダー情報」については、3.3.4
委託薬局から受託薬局に提供する情報 を参照）
・受託薬局が委託薬局から提供されたオーダー情報を誤って解釈する
・通信障害等のトラブルにより、委託薬局及び受託薬局間の連絡が不通になる
・交通のトラブル等により配送が滞る
・配送業者による配送ミス、保管管理ミス

2.4.4 個人情報の適切な取扱い
委託薬局及び受託薬局は、調剤業務の一部外部委託に係る新たな業務行程で生じる個人情報の
取扱いにおいて、個人情報の保護に関する法律及び関連法規に則り適切に取り扱い、漏えい防止
に努めること。

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