参考資料3 薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (76 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shiryo_240205.html |
出典情報 | 新薬剤師養成問題懇談会(第23回 2/5)《厚生労働省》 |
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<大項目の学修目標>
大項目Dは、薬学教育モデル・コア・カリキュラムにおける「A 薬剤師として求められる基
本的な資質・能力」を生涯にわたって醸成するために、「B 社会と薬学」で学ぶ薬剤師の責務
を常に念頭に置き、「C 基礎薬学」で学んだ医薬品の構造と性質、生体の機能と恒常性などの
学修成果を、「E 衛生薬学」の疾病予防、公衆衛生、及び「F 臨床薬学」における個々の患者
への責任ある薬物治療の実践に結びつけることを目的とした大項目である。
「F 臨床薬学」では、薬物治療を個別最適化するために、患者ごとに異なる状況へ十分に配
慮した上で薬物治療を選択、実施、評価する必要がある。そのため、本大項目は責任ある薬物
治療を実践するための基本となる疾患の病態生理と薬物の作用のメカニズムを関連付けた系統
的な理解、ガイドラインによる標準化された治療方針、根拠に基づく医療を提供するために、
医薬品情報をもとに薬物の有効性・安全性の適切な評価、薬物動態の理論を理解した上で、適
切な用法・用量・剤形の選択と処方箋調剤の基本を一般論として修得し、「F 臨床薬学」で患
者個々の薬物療法を実践するために使える学力を身に付ける。
また、「E 衛生薬学」で求められる薬剤師のもう一つの重要な使命である地域における予防、
衛生を実施する際の基本となる事項を学修する。
「D 医療薬学」は、以下の6つの中項目から構成されている。
D-1 薬物の作用と生体の変化
D-2 薬物治療につながる薬理・病態
D-3 医療における意思決定に必要な医薬品情報
D-4 薬の生体内運命
D-5 製剤化のサイエンス
D-6 個別最適化の基本となる調剤
<「A 薬剤師として求められる基本的な資質・能力」とのつながり>
本大項目Dの全ての中項目は、[薬物治療の実践的能力]の基本となる重要な項目であると
ともに、科学的根拠を基にした医療の更なる発展、薬剤師の科学的視点を醸成するために[科
学的探究]、[専門知識に基づいた問題解決能力]、[情報・科学技術を活かす能力]につな
がる学修である。本大項目の学修を通して、[プロフェッショナリズム]、[生涯にわたって
共に学ぶ姿勢]を身に付ける。
<評価の指針>
「D 医療薬学」では、以下の5項目を学修目標への到達を評価するための指針とする。
1. 薬物の薬理作用と作用メカニズムを、病態とその発症メカニズム、主作用・有害反応(副作
用)、相互作用と関連させて理解する。
2. 各臓器に起こる病態について、解剖学的な観点、生理学的な観点から全身に与える影響につ
いて理解する。
3. 医薬品及び疾患に関する適切な情報を収集、評価し、患者情報と照らし合わせて、適正使用
を推進する根拠とする。
4. 医薬品の剤形や特徴を生かし最適な薬物治療を実施するために、医薬品の生体内運命と患者
の特性を理解する。
5. 医薬品の剤形や特徴を理解し、適切な調剤を行う。
「薬学教育モデル・コア・カリキュラムの構成(表示の方法と利用上の留意点等)」についてはp.11を参照
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