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資料2-1   令和5年度業務実績評価説明資料 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42034.html
出典情報 独立行政法人評価に関する有識者会議 労働WG(第56回 8/1)《厚生労働省》
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労働災害調査事業

労働災害の原因調査の実施
災害調査の流れ











研 厚
究 生
員 労
を 働
災 省
害 の
現 要
場 請
に を
派 受
遣 け




分 生
析 原
し 因

特 を
定 科













(さらに踏み込んだ研究
が必要な場合)科学的エ
ビデンスを収集・蓄積の
ため、新規に研究を開
始。

法令改正等の再発
防止等として反映

災害調査を契機に開始する研究の事例
○ 高純度結晶性シリカ(半導体を保護する部材の製造に用いる
微小粒子素材)による肺疾患事案に係る災害調査結果を踏まえ、
労災病院、安衛研による協働研究を実施した。
○ 災害調査「岐阜県中津川市内のトンネル工事現場で発生した落盤災害」で
取りまとめた内容を「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対
策に関する検討会報告書」(令和5年3月安衛研とりまとめ)に活用。本報
告書の提言を踏まえ、厚労省において「山岳トンネル工事の切羽における
肌落ち災害防止対策に係るガイドライン」が令和6年3月に改正。

再発防止の観点から安衛研のホームページにおいて公表した。

災害調査実績の一例(令和5年度公開分)
「クラブトロリ式橋形クレーンワイヤロープ切断災害」

「トンネル掘削中の爆発災害」

クラブトロリ式橋形クレーン(定格過重5トン)の性
能検査中に定格荷重のテスト用ウェートをつり上
げたところ、ワイヤロープが突然切断した災害が
発生。

トンネル掘削中に爆発が起こり切羽付近で
掘削作業に従事していた2名が死亡する
労働災害が発生。
研究員による現地調査や、爆発原因物質の特定の
ため、気体試料中の可燃性物質成分の機器分析、
着火源の推定を実施した。その結果、可燃性気体
が爆発下限界濃度を超えていた時に、掘削機器と
岩石との接触火花が発生して着火爆発した可能性
があることが判明した。また、トンネル内の排気状
況調査のため、排気流速測定を実施した。その結
果、プロパンやブタンなどの空気より重くトンネル
下部に滞留しやすいガスが効率よく排気できてい
ないこと、事故当時に排気管交換工事が行われ排
気能力が減少しており、可燃性物質の濃度が高
まった可能性があることが判明した。

今回のケースでは着火源の完全除去は困難と考
えらえるが、可燃性ガスの存在確認調査、充分な
換気の実施等が再発防止につながることを報告。

土砂運搬船のイメージ

爆発のあった切羽後方
におけるメタンガス換
算濃度の経時変化

研究員よる現地調査や、ワイヤロープの損傷・破
断状態の調査、使用状況の調査等を実施した。そ
の結果、全長にわたってワイヤロープの片側に
偏った摩耗(いわゆる偏心摩耗)が見られ、拡大
鏡で破断面を観察したところ短期間ではなく比
較的長期間の使用で生じたものと判断されるこ
とが判明した。また、部分的にワイヤロープの腐
食が見られるものの、断線の主因とは認められ
ないことが判明した。

ワイヤロープが長期にわたって繰り返しシーブ
(網車)を通過していた。ワイヤロープのどの部
分が最もシーブを通過するかを把握し、その部
分を重点的に点検することが再発防止につな
がることを報告。

クラブトロリ式橋形クレーンの例

調査した事故ロープ破断部試料
(左端が破断部)

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