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資料1-2-8診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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136 片側巨脳症
○ 概要
1.概要
片側巨脳症は、先天的に一側の大脳半球が形成異常 2 脳葉以上にわたって対側より巨大化したも大き
い状態のことで、難治あり、、てんかん、不全片麻痺、精神知的発達及び運動発達遅滞の遅れの三主徴を
呈する。基礎疾患のない孤発性 (isolated form) と片側巨脳症だけの弧発性、神経皮膚症候群などの基
礎疾患を基礎疾患とする伴う症候性 (syndromic form) に分類される、患側の脳幹と小脳の肥大も伴う全
片側巨脳症の 3 型がある。
2.原因
症候性では、結節性硬化症、伊藤白斑、線状皮脂腺母斑症、プロテウス(Proteus)症候群などの神経皮
膚症候群が基礎疾患として知られている。しかし、家族発生例は、一卵性双生児を除き、ほとんど知られて
いない。孤発例では基本的に遺伝的素因はないとされている。
脳の発生過程における神経細胞の増殖、遊走、分化の障害による大脳半球の過誤腫性過成長であり、
幹細胞の異常な増殖の結果である。症候性では神経皮膚症候群に高率に合併し、表皮母斑症候群、伊藤
白斑に高率で、色素失調症、Klippel-Trénaunay-Weber 症候群、Proteus 症候群、結節性硬化症、神経線
維腫症Ⅰ型に合併することがある。一部の患者の脳の病変切除組織から、mTOR シグナル経路の遺伝子、

PIK3CA、MTOR、AKT3 などの体細胞モザイク変異が見つかっている。
3.症状
難治てんかん、不全片麻痺、精神運動発達遅滞の三主徴を呈する。胎児期から出生時までに大頭片側
の巨脳を指摘されていることもある。典型的には、てんかん、不全片麻痺、知的発達・運動発達の遅れが
みられる。てんかんの発症時期は、は難治なことが多く、大部分は新生児期から~乳幼児期が大半で、に
部分発作で発症する。発作型は、てんかん性スパズム、焦点起始運動発作、焦点起始両側強直発作やシ
リーズ形成性スパスムを呈し、脳波上の特徴から間代発作が多い。大田原症候群やウエスト症候群と診断
されることが多い。乳幼児期後半以降になると、West 症候群を示すことが少なくなく、発達の遅滞や停滞を
きたす。脳波では患側半球の異常が見られる。不全片麻痺や精神運動発達遅滞が指摘されるようになる。
多くの場合てんかん発作の頻発は乳児期後半によりてんかん性脳症を呈し、発達の停滞と退行を来たし、
重度の発達障害に至る顕在化する。
4.治療法
てんかん発作は、種々の抗てんかん薬でてんかん発作の抑制を試みるが試みられるが、治療抵抗性の
場合が多い。てんかん発作が抑制されない場合は、早期に外科治療(半球離断術)を行うことで、約6割の
症例で発作消失が期待できる。不全麻痺にはリハビリテーションが必要である。
5.予後

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