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資料4  シクロホスファミド水和物 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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染 44.2%、ウイルス感染 71%、真菌感染 38.2%であった。サイトカイン放出症候群は発熱と
してすべての患者で認められた。強心薬の投与を必要とする低血圧は 2 例に認められた。
神経症状は認められなかった。類洞閉塞症候群が 35 例(13%)に認められたが、ほとんど
は軽度から中等度であり、骨髄破壊的前処置(14.3%)と骨髄非破壊的前処置(12%)で発
現割合に明らかな差は認められなかった。出血性膀胱炎が 2 例、移植後シクロホスファミ
ド投与後の心機能障害が 2 例に認められた。
小児
15) Jaiswal SR, et al. Haploidentical peripheral blood stem cell transplantation with posttransplantation cyclophosphamide in children with advanced acute leukemia with fludarabine-,
busulfan-, and melphalan-based conditioning. Biol Blood Marrow Transplant 2016; 22: 499504. 30)
HLA 適合ドナーが得られない 2~20 歳の急性白血病患者 20 例を対象に、HLA 半合致末
梢血幹細胞移植に関する前方視的研究が実施された。GVHD の予防を目的として、シクロ
ホスファミド(50 mg/kg を移植後 3 日目及び 4 日目に投与)、CsA 及び MMF が用いられ
た。
グレード II~IV の急性 GVHD 発現割合は 35%、慢性 GVHD 発現割合は 5%であった。
安全性について、サイトメガロウイルス(以下、
「CMV」
)感染が 9/20 例に認められ、そ
のうち 1 例で CMV 感染症が認められた。また、真菌(アスペルギルス)感染が 1 例で認め
られた。すべての患者でグレード 2 の粘膜炎が発現し、3 例でグレード 3 以上に悪化した。
肝中心静脈閉塞症は移植後 8~14 日に 3 例で認められ、2 例は軽度、1 例は中等度で 3~7
日間持続した。心臓、肺、腎臓、神経毒性は認められなかった。移植後の死亡は 7/20 例で
あり、死因は、原疾患の進行 3 例、GVHD に関連する感染症 3 例、血球貪食症候群 1 例で
あった。
16) Ayas M, et. al. Successful outcome in patients with Fanconi anemia undergoing T cellreplete mismatched related donor hematopoietic cell transplantation using reduced-dose
cyclophosphamide post-transplantation. Biol Blood Marrow Transplant 2019; 25: 2217-21. 31)
Fanconi 貧血患者を対象とした HLA 半合致移植に関する前方視的研究が実施された。2.8
~12.3 歳の 19 例が組み入れられ、骨髄細胞遺伝学的検査で骨髄異形成症候群ではなかった
18 例は造血幹細胞移植が施行され、残りの 1 例は急性リンパ性白血病と診断され、治療に
より寛解した後に移植が施行された。移植前処置は、フルダラビン、ATG 及び全身放射線
照射であった。GVHD の予防を目的として、CsA、MMF 及びシクロホスファミドが用いら
れた。シクロホスファミドの用法・用量は、移植後 3 日目及び 5 日目に 25 mg/kg を投与す
ることとされたが、1 例では 20 mg/kg が投与された。
急性 GVHD は 42.1%(8/19 例)に認められ、そのうちグレード III/IV は 3 例であった。
広範な慢性 GVHD は 5.3%(1/19 例)に認められた。

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