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資料4  シクロホスファミド水和物 (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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~IV 及びグレード III/IV の急性 GVHD はそれぞれ 35%及び 10%に認められた。また、移
植後 1 年時点で、慢性 GVHD は 22%に認められた。移植後 1 年時点で、非再発死亡及び再
発は、それぞれ 19%及び 50%に認められた。移植後 2 年時点での全生存割合及び無イベン
ト生存割合はそれぞれ 35%及び 24%であった。これらの結果は、移植後シクロホスファミ
ドが、ドナーHLA 不適合に起因する拒絶反応、GVHD 及び非再発死亡を減少させうること
を示唆している。さらに、米国の Blood and Marrow Transplant Clinical Trials Network による
多施設共同前向き試験において同様の結果が確認されている。
4) The EBMT Handbook: Hematopoietic Stem Cell Transplantation and Cellar Therapies; 2019.61)
移植後シクロホスファミドの投与法として、50 mg/kg を移植後 3 日目及び 4 日目に投与
する方法と、50 mg/kg を移植後 3 日目及び 5 日目に投与する方法が紹介されている。
<日本における教科書等>
5) みんなに役立つ造血幹細胞移植の基礎と臨床 改訂 3 版. 医薬ジャーナル社; 2016. 62)
移植後大量シクロホスファミドを用いる移植法について、移植片からの T 細胞除去を行
わないにもかかわらず、従来の HLA 複数抗原不適合移植と比較して GVHD の発症率が著
しく低いこと、再現性高く一定の成績が得られることから急速に普及しており、当該移植
法の安全性及び有効性を示唆する報告が国内外の研究グループから相次いでなされている
旨の記載がある。
(4)学会又は組織等の診療ガイドラインへの記載状況
<海外におけるガイドライン等>
1) DeFilipp Z, et al. Hematopoietic cell transplantation in the treatment of adult acute
lymphoblastic leukemia: Updated 2019 evidence-based review from the American Society for
Transplantation and Cellular Therapy. Biol Blood Marrow Transplant 2019; 25: 2113-23. 1)
「Question 10: 造血幹細胞前の意思決定において、代替ドナーはどのように考慮される
か?」に以下のように記載されている。
移植後シクロホスファミドの導入により、HLA 半合致移植は着実に増加している。成人
急性リンパ性白血病(ALL)患者 124 例を対象とした多施設後方視的解析では、特に、第
一寛解期の患者と骨髄破壊的前処置が施行された患者において、移植後シクロホスファミ
ドを用いた HLA 半合致移植で有望な無病生存割合が得られたことが報告された。さらに、
欧州血液骨髄移植学会(EBMT)による 208 例の ALL 患者の解析では、HLA 適合ドナーを
持たない高リスクの成人 ALL 患者に対し、T 細胞除去を行わない HLA 半合致移植が有効
な選択肢であることが示された。
2) Dholaria B, et. al. Hematopoietic cell transplantation in the treatment of newly diagnosed adult
acute myeloid leukemia: an evidence-based review from the American Society of
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