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資料4  シクロホスファミド水和物 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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安全性について、出血性膀胱炎は 36.8%(7/19 例)に認められ、そのうち 4 例で BK ウイ
ルスが検出された。1 例は BK ウイルス腎症に関連する出血性膀胱炎であり、長期的な腎障
害が認められたが、その他の症例は保存的治療後に回復した。CMV 感染症は 89.5%(17/19
例)に認められた。EB ウイルスの再活性化は 3 例に認められた。重度の粘膜炎は 26.3%
(5/19 例)に認められたが、いずれも好中球絶対数の回復に伴い回復した。類洞閉塞症候
群が 1 例に認められたが、治療により回復した。死亡例は 2/19 例であり、死因は重度の
GVHD 及び白血病の再発が各 1 例であった。
17) Trujillo ÁM, et al. Haploidentical hematopoietic stem cell transplantation with posttransplantation cyclophosphamide in children with high-risk leukemia using a reduced-intensity
conditioning regimen and peripheral blood as the stem cell source. Transplant Cell Ther 2021;
27: 427.e1-7. 32)
1~17 歳の高リスク白血病患者 42 例を対象とした HLA 半合致移植に関する後方視的研
究が実施された。GVHD の予防を目的として、シクロホスファミド(50 mg/kg を移植後 3
日目及び 4 日目に投与)
、MMF 及び CsA が用いられた。
グレード II~IV の急性 GVHD 発現割合は 43%、グレード III/IV の急性 GVHD 発現割合
は 17%であり、移植 1 年後までの中等度から重度の慢性 GVHD 発現割合は 29%であった。
安全性について、1 年後までの移植関連死は 14%(6/42 例)であった。そのうち、移植後
30 日以内の死亡は 2 例(多臓器不全を伴う敗血症 1 例、RS ウイルス肺炎 1 例)であった。
その他の死因は、GVHD の治療に関連した敗血症(2 例)
、グレード IV の急性 GVHD(1
例)、肺胞出血(1 例)であった。有害事象として菌血症が 4 例に認められた。
18) Pérez-Martínez A, et al. Haploidentical transplantation in high-risk pediatric leukemia: A
retrospective comparative analysis on behalf of the Spanish working Group for bone marrow
transplantation in children (GETMON) and the Spanish Grupo for hematopoietic transplantation
(GETH). Am J Hematol 2020; 95: 28-37. 33)
移植後シクロホスファミド又は ex vivo T 細胞除去を用いた血縁者間 HLA 半合致移植を
施行した高リスク造血器悪性腫瘍患者 192 例(移植後シクロホスファミド 41 例、ex vivo T
細胞除去 151 例)を対象とした後方視的研究が実施された。年齢の中央値は 8.6 歳であっ
た。移植後シクロホスファミドは、移植後 3 日目及び 4 日目に 50 mg/kg が投与された。
グレード I/II の急性 GVHD、グレード III/IV の急性 GVHD 及び移植 2 年後までの慢性
GVHD の発現割合は、移植後シクロホスファミドを用いた移植例ではそれぞれ 52.6%、
28.2%及び 47.7%であり、ex vivo T 細胞除去を用いた移植例ではそれぞれ 30.6%、14.7%及
び 28.6%であった。
安全性について、細菌感染、ウイルス感染及び真菌感染は全体でそれぞれ 46.2%、52.9%
及び 10%に認められ、移植後シクロホスファミドを用いた場合と、ex vivo T 細胞除去を用
いた場合とで明らかな差は認められなかった。

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