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資料4  シクロホスファミド水和物 (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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られた。
1/12 例でグレード I の急性 GVHD 及び軽度の慢性 GVHD が認められたが、転帰はいず
れも回復であった。
安全性について、1/12 例が移植後 259 日目に脳出血及び水頭症を伴う慢性リンパ球性炎
症で死亡した。正常値上限の 3 倍以上のトランスアミナーゼ上昇が 1 例で認められた。静
脈閉塞性疾患及び血栓性微小血管症は認められなかった。ウイルスの再活性化は 9/12 例に
認められ、ウイルス感染症の症状が認められたのは 5 例(アデノウイルス 2 例、BK ウイル
スに関連する出血性膀胱炎 2 例、ノロウイルス 1 例)であった。ウイルスの再活性化及び
感染症の転帰はいずれも回復であった。細菌性敗血症及び菌血症は、それぞれ 5 例及び 2
例に認められた。
<日本における報告>
成人
31) Sugita J, et al. HLA-haploidentical peripheral blood stem cell transplantation with posttransplant cyclophosphamide after busulfan-containing reduced-intensity conditioning. Biol
Blood Marrow Transplant 2015; 21: 1646-52. 46)
21~65 歳の造血器悪性腫瘍患者 31 例を対象に、
移植後シクロホスファミドを用いた HLA
半合致移植の安全性及び有効性を検討する臨床試験(UMIN000010316)が実施された。移
植前処置として強度減弱前処置が施行され、GVHD の予防を目的として、シクロホスファ
ミド(50 mg/kg を移植後 3 日目及び 4 日目に投与)
、TAC 及び MMF が用いられた。
主要評価項目とされた移植 100 日後までの非再発生存割合は 19%であった。
移植 100 日後までのグレード II~IV の急性 GVHD 発現割合は 23%、グレード III/IV の急
性 GVHD 発現割合は 3%であり、移植 1 年後までの慢性 GVHD 発現割合は 15%であった。
安全性について、16/31 例が死亡し、死因は再発(9 例)
、類洞閉塞症候群(2 例)
、感染
症(2 例)
、多臓器不全(2 例)
、急性呼吸窮迫症候群(1 例)であった。
32) Sugita J, et al. Myeloablative and reduced-intensity conditioning in HLA-haploidentical
peripheral blood stem cell transplantation using post-transplant cyclophosphamide. Bone
Marrow Transplant 2019; 54: 432-41. 47)
造血器悪性腫瘍患者を対象に、骨髄破壊的前処置又は強度減弱前処置による移植後シク
ロホスファミドを用いた HLA 半合致移植の有効性及び安全性を検討する 2 つの臨床試験
(骨髄破壊的前処置:JSCT Haplo14 MAC 試験、UMIN000014406、強度減弱前処置:JSCT
Haplo14 RIC 試験、UMIN000014408)が実施された。
骨髄破壊的前処置による移植は 17~60 歳の 50 例に、強度減弱前処置による移植は 22~
65 歳の 77 例に施行された。GVHD の予防を目的として、シクロホスファミド(50 mg/kg
を移植後 3 日目及び 4 日目に投与)
、TAC 及び MMF が用いられた。
両試験の主要評価項目は、移植 1 年後までの無イベント生存期間(移植後に再発、完全

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