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資料4  シクロホスファミド水和物 (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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較試験はないものの、PTCY-HLA 半合致移植は HLA 一致移植と同等の移植成績であると
考えられている。EBMT の Acute Leukemia Working Party(ALWP-EBMT)からは、予後中間
群または予後不良群の AML においては、HLA 半合致移植は MRD または MUD が得られ
ない場合の妥当な選択肢であり、さらに緊急に移植が必要であり MRD が得られない場合
には MUD よりも優先されうるとしている。
5.CY による心毒性
CY による心毒性は用量依存的であり、移植前処置などに用いる大量 CY(60 mg/kg×2 日
間、50 mg/kg×4 日間など)後に起こりうる合併症である。PTCY(50 mg/kg×2 日間)後に
おける心毒性のまとまった報告はまだないが、移植前処置の場合と同様に注意が必要であ
る。CY による心毒性の重症度は比較的軽微なものから致死的なものまで様々であるが、最
も重症な場合には出血性壊死を伴う心外膜心筋炎を発症し、その頻度は 1-9%と報告されて
いる。CY 投与後数日から数週間以内に急速に症状は進行し、心電図上の低電位、心肥大、
胸水、心嚢液貯留を伴う重症心不全となるため致死的な経過となることも多いが、時間経
過により可逆的に心機能が回復する可能性も報告されている。

6.本邦での開発状況(経緯)及び使用実態について
(1)要望内容に係る本邦での開発状況(経緯)等について
国内開発なし
(2)要望内容に係る本邦での臨床試験成績及び臨床使用実態について
「5. 要望内容に係る国外の公表文献・成書等ついて」に記載したとおり、本邦における
移植後シクロホスファミドを用いた HLA 半合致移植に関する臨床試験の成績が報告され
ている。

7.公知申請の妥当性について
(1)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における有効性の総合評価につ
いて
造血幹細胞移植の基本は HLA 適合移植であるが、HLA 適合ドナーが得られない場合に
は HLA 半合致移植が考慮される。
成人及び小児を対象とした国内外の臨床試験等において、他の免疫抑制剤との併用のも
と、GVHD の予防に移植後シクロホスファミドを用いる HLA 半合致移植の有用性が報告
されている。また、国内外の教科書や診療ガイドラインにおいて移植後シクロホスファミ
ドを用いる HLA 半合致移植が治療選択肢として記載されている。

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