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別紙2 (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00042.html |
出典情報 | 先進医療会議(第108回先進医療会議、第129回先進医療技術審査部会 3/3)《厚生労働省》 |
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き」(2020)において、ご指摘の記載は「RAINBOW study では 31%に追加治療を要し、再治療の時期は、
投与後 4~16 週(中央値:8 週)であった。したがって投与後 16 週までは,週 1 回の眼底検査が推奨さ
れる。」の部分であると拝察します。
我々の本研究においても、ラニビズマブ治療後の再燃の中央値が 8 週であることから、再燃が比較的
高頻度の期間をカバーできるように設定しております。一方で、大多数の症例において修正(早期出生
後の在胎週数は、修正と表記する)30 週台で治療を開始することが想定されますが、その場合、治療後
10 週ではすでに本来の出産予定日を迎え、未熟児の実診療上においてはこの時期になると全身状態
が整い NICU を退院せざるを得ない児がほとんどで、そのような児は外来診療でフォローすることとなり
ます。日本の未熟児網膜症の診療において、診療に従事できる施設は非常に限られるため、特定の施
設に遠方から症例が集まることが多く、当院においても病状が安定していれば退院後の通院の負担を
減らすため、現在のプロトコルの規定通り 2 週間ごと、ないし 4 週間ごとの診療回数とすることが現実的
と思われます。ただし、病状の不安定な児については当然この限りではなく、悪化がみられた症例にお
いては、より高い頻度の追加診療や追加治療が必要になることはやむを得ません。その場合においても、
追加治療が行われたか否かを含め各評価項目の情報収集は現在の観察ポイントにおいて可能である
ため、治療後 10 週から 16 週については「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」と若干異なる
診療間隔の設定になっておりますが、それ以降については手引きにおいても病状により臨機応変に対
応する旨の記載がなされており、本研究のプロトコルと差異はないものと考えます。加えて本研究におい
ては、評価日の設定に±7 日の allowance を設けておりますので、治療後 10 週以降 16 週までにおいて
もデータ収集が十分可能なプロトコルとなっていると考えます。
3.本研究のエンドポイントは、「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」(2020)で引用されて
いる先行研究のエンドポイントと完全には一致していないが、同一の評価方法を採用しなかった理由
について説明して頂きたい。
【回答】
ご指摘を頂きありがとうございます。「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」(2020)において、
ご指摘の記載は「治療評価の主要項目は治療の成功であり,その成功とは『治療開始 24 週後、両眼と
も活動性の ROP がなく、網膜の牽引や剝離など不良な形態学的転帰もない』と定義された。」の部分で
あると拝察します。
RAINBOW study の目的が「ラニビズマブが未熟児網膜症の鎮静化を治療成功と定義し、その割合を
既存のレーザー治療と比較検証すること」である一方で、我々の本研究の目的は「抗 VEGF 薬の単回の
治療で未熟児網膜症の鎮静化が得られるか」を検討することです。複数回の治療が必要となる場合、そ
の都度眼処置における合併症リスクが発生するのみならず、児に対して鎮静薬の使用や気管挿管を要
することもあるため全身への負担がかかることとなります。よって処置および手術の必要性が減少する
ことが患児にとってのメリットであることはいうまでもありません。その考え方に則り、本研究では、ベバシ
ズマブないしラニビズマブの単回治療で未熟児網膜症を鎮静化させられるか比較検証することを目的と
し、主要評価項目を設定いたしました。
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投与後 4~16 週(中央値:8 週)であった。したがって投与後 16 週までは,週 1 回の眼底検査が推奨さ
れる。」の部分であると拝察します。
我々の本研究においても、ラニビズマブ治療後の再燃の中央値が 8 週であることから、再燃が比較的
高頻度の期間をカバーできるように設定しております。一方で、大多数の症例において修正(早期出生
後の在胎週数は、修正と表記する)30 週台で治療を開始することが想定されますが、その場合、治療後
10 週ではすでに本来の出産予定日を迎え、未熟児の実診療上においてはこの時期になると全身状態
が整い NICU を退院せざるを得ない児がほとんどで、そのような児は外来診療でフォローすることとなり
ます。日本の未熟児網膜症の診療において、診療に従事できる施設は非常に限られるため、特定の施
設に遠方から症例が集まることが多く、当院においても病状が安定していれば退院後の通院の負担を
減らすため、現在のプロトコルの規定通り 2 週間ごと、ないし 4 週間ごとの診療回数とすることが現実的
と思われます。ただし、病状の不安定な児については当然この限りではなく、悪化がみられた症例にお
いては、より高い頻度の追加診療や追加治療が必要になることはやむを得ません。その場合においても、
追加治療が行われたか否かを含め各評価項目の情報収集は現在の観察ポイントにおいて可能である
ため、治療後 10 週から 16 週については「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」と若干異なる
診療間隔の設定になっておりますが、それ以降については手引きにおいても病状により臨機応変に対
応する旨の記載がなされており、本研究のプロトコルと差異はないものと考えます。加えて本研究におい
ては、評価日の設定に±7 日の allowance を設けておりますので、治療後 10 週以降 16 週までにおいて
もデータ収集が十分可能なプロトコルとなっていると考えます。
3.本研究のエンドポイントは、「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」(2020)で引用されて
いる先行研究のエンドポイントと完全には一致していないが、同一の評価方法を採用しなかった理由
について説明して頂きたい。
【回答】
ご指摘を頂きありがとうございます。「未熟児網膜症に対する抗 VEGF 療法の手引き」(2020)において、
ご指摘の記載は「治療評価の主要項目は治療の成功であり,その成功とは『治療開始 24 週後、両眼と
も活動性の ROP がなく、網膜の牽引や剝離など不良な形態学的転帰もない』と定義された。」の部分で
あると拝察します。
RAINBOW study の目的が「ラニビズマブが未熟児網膜症の鎮静化を治療成功と定義し、その割合を
既存のレーザー治療と比較検証すること」である一方で、我々の本研究の目的は「抗 VEGF 薬の単回の
治療で未熟児網膜症の鎮静化が得られるか」を検討することです。複数回の治療が必要となる場合、そ
の都度眼処置における合併症リスクが発生するのみならず、児に対して鎮静薬の使用や気管挿管を要
することもあるため全身への負担がかかることとなります。よって処置および手術の必要性が減少する
ことが患児にとってのメリットであることはいうまでもありません。その考え方に則り、本研究では、ベバシ
ズマブないしラニビズマブの単回治療で未熟児網膜症を鎮静化させられるか比較検証することを目的と
し、主要評価項目を設定いたしました。
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