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公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00200.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和5年度第5回 8/10)《厚生労働省》
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課題と論点
(療養病棟入院基本料)
• 療養病床における医療区分等は、平成18年の診療報酬改定において、患者特性や医療提供状況等に応じた慢性期入
院の包括評価として導入された区分であり、累次の改定において医療区分の各項目について見直しをはかってきた。
• 平成30年度診療報酬改定において、療養病棟についてデータ提出加算が要件となり、包括範囲の検査・処置等の実態
を分析することも可能となっている。データ提出加算の提出対象となるデータを分析したところ、
・ 医療区分に応じて医療資源投入量が増えること
・ 同一の医療区分においても医療資源投入量にはばらつきがあること
・ 医療区分によって医療資源投入量の内訳が変わること
・ 疾患・状態としての医療区分と、処置等としての医療区分は医療資源投入量の分布と内訳が異なること
等が明らかとなった。
• 令和4年度改定において、中心静脈栄養を実施している状態にある患者について、患者の摂食機能又は嚥下機能の回
復に必要な体制を有していない場合の評価を見直したが、内視鏡嚥下機能検査あるいは嚥下造営検査の実施が1件で
もある施設のほうが、全く実施のない施設より、中心静脈栄養を実施した患者が経口摂取等へ移行する割合が高い傾
向があった。
• 消化管が機能している場合は、中心静脈栄養ではなく、経腸栄養を選択することを基本であるとされている。また、療養
病棟における経腸栄養は、中心静脈栄養と比較し、生命予後が良好で、抗菌薬の使用が少ない。
• 入院後から中心静脈栄養を実施開始した患者数が40床あたり10名以上いるものの、中心静脈栄養を中止・終了した患
者数が4名未満の施設が2.4%であった。
• 中心静脈栄養開の開始からの日数が長期になるほど、カテーテル関連血流感染症発症の履歴のある患者割合は高くな
り、151日以上では31.2%となる。
• 療養病棟における患者が受ける医療行為・処置等毎の身体的拘束の実施状況は以下のとおり。身体的拘束の実施割
合は、中心静脈栄養で31.4%、経鼻経管栄養で36.6%、胃ろう・腸ろうによる栄養管理では20.1%であった。
• 介護保険施設で提供可能な医療について、「経鼻経管栄養」、 「酸素療養(酸素吸入)」及び「インスリン注射」は約9割、
「24時間持続点滴」及び「喀痰吸引(1日8回以上)」は約8割の介護医療院で実施可能であった。

【論点】
○ 患者特性や医療提供内容等に応じた評価を実施していく上で、医療区分による評価についてどのように考えるか。

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