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参考資料2 医師臨床研修指導ガイドライン-2020年度版-[1.6MB] (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35611.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第3回 10/4)《厚生労働省》
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第3章

到達目標の達成度評価

臨床研修に係る研修医の評価は、従前と同様に、
(1)研修期間中の評価(形成的評価)と
(2)研修期間終了時の評価(総括的評価)から構成されるが、今回の制度見直しで、(1)
では「研修医評価票(Ⅰ~Ⅲ)」を、
(2)では「臨床研修の目標の達成度判定票」を用いて、
また、インターネットを用いた評価システム等を活用した電子的記録により、実施すること
となった。そこで、本章では、上記の(1)および(2)の臨床研修の目標の達成度評価ま
での手順等について1.と2.で、そして現在開発中の評価システムの一例について3.で
概説する。
なお、研修医の臨床研修の修了認定は、今回の制度見直し後も、従前と同様に、3つの評
価(①研修実施期間の評価、②臨床研修の目標の達成度評価、③臨床医としての適性の評価)
から構成されることになったが、修了認定については第4章を参照いただきたい。



到達目標の達成度評価

1.臨床研修の目標の達成度評価までの手順
(1)研修医が到達目標を達成しているかどうかは、各分野・診療科のローテーション終了
時に、医師及び医師以外の医療職が別添の研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを用いて評価し、評価票
は研修管理委員会で保管する。医師以外の医療職には看護師を含むことが望ましい。上記評
価の結果を踏まえて、少なくとも年2回、プログラム責任者・研修管理委員会委員が、研修
医に対して形成的評価(フィードバック)を行う。 2年間の研修終了時に、研修管理委員会
において、研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを勘案して作成される「臨床研修の目標の達成度判定票」
を用いて、到達目標の達成状況について評価する。
(2)2年次終了時の最終的な達成状況については、臨床研修の目標の達成度判定票を用い
て評価(総括的評価)する。
<解説>
形成的評価(フィードバック)とは、目標と現状との関係を知り、目標達成のために方略
を微調整する目的で、研修医が自らの到達度(できていること、できていないこと)を客観
的に把握できるよう、指導医・指導者からの評価や具体的なアドバイスを研修医に提供する
ことをいう。フィードバックが効果的に機能するためには、指導医・指導者と研修医との間
に適切な信頼関係が構築され、一貫性を持った評価基準のもとで、必要な情報が十分に収集
された上で、明示された到達目標と研修評価票の内容を基に適切な頻度で行う必要がある。
研修分野・診療科のローテーション終了時には、評価票による評価を行うだけでなく、省察
の時間を持ち、次のローテーション先で何を学ぶべきかなど、具体的に目標達成の方向性を
見出せるよう、十分な話し合いの時間を持つことが望ましい。

2.研修医評価票の各項目の意味、解釈
今回の制度見直しで、2020 年度から実施される臨床研修の到達目標は、研修終了時に修得
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