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参考資料2 医師臨床研修指導ガイドライン-2020年度版-[1.6MB] (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35611.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第3回 10/4)《厚生労働省》
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していることが求められる A.基本的価値観(プロフェッショナリズム)、B.資質・能力、C.
基本的診療業務から構成されるが、実務を通じた学習を中心とする臨床研修においては「実
務評価」が中心となり、深いレベルの知識についてはプレゼンテーションを通じた評価が、
技能については直接観察による評価が、価値観や態度については 360 度の直接観察による評
価が適している。そのような考え方にそって、到達目標ごとに研修医評価票が作成された。
各研修分野・診療科ローテーション終了時に研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを用いて評価を行い、
少なくとも半年に 1 回はそれらの評価結果に基づいた形成的評価(フィードバック)を行い、
到達目標未達成の項目に関しては残りの研修期間で到達できるよう話し合い、計画する。研
修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲは、特に、研修1年次はレベル 3 に達していない評価が少なくないと
思われるが、研修医の研修の改善を目的とする形成的評価であるので、研修終了時には各評
価レベル 3 に達するよう研修医を指導することが肝要である。
研修終了時にはこれらすべての評価を総合的に判断し、達成度判定票を記載し、臨床研修
の目標の達成度に係る総括的評価を行う(達成度評価の構造図参照)。プログラム責任者は、
研修管理委員会に対して研修医ごとの臨床研修の目標の達成状況を、達成度判定票を用いて
報告し、その報告に基づき、研修管理委員会は研修修了の可否について評価する。研修管理
委員会は、管理者に対し、研修医の評価を報告しなければならないが、もし、未達の項目が
残っている場合は、管理者及び研修管理委員会が当該研修医及び指導関係者と十分話し合っ
た上で、管理者の責任で未修了と判定し、管理者が当該研修医の研修期間を延長する。
臨床現場での評価は主として指導医が行うが、複数の評価者による複数回の評価によって
信頼性と妥当性を高めることができることから、より多くの評価者に評価票を記載してもら
うことが望ましい。指導医および医師以外の医療職種である指導者による評価票の記載は必
須である。
なお、これまで研修医の評価に広く用いられてきている EPOC は、3.で後述するように今
回の研修医の評価制度見直しに合わせて、システム開発されているところである。
研修医評価票
Ⅰ:到達目標の「A. 医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)」に関する評価
1)何を評価するのか
到達目標における医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)4 項目について
評価する。研修医の日々の診療実践を観察して、医師としての行動基盤となる価値観な
どを評価する。具体的には医師の社会的使命を理解した上で医療提供をしているのか
(A-1)、患者の価値観に十分配慮して診療を行っているのか(A-2、A-3)
、医療の専門家
として生涯にわたって自己研鑽していく能力を身につけているのか(A-4)などについて
多角的に評価する。
2)評価のタイミング
研修分野・診療科のローテーション終了時ごとに評価する。必修診療科だけでなく、選
択診療科でも行う。指導医が立ち会うとは限らない場面で観察される行動や能力も評価
対象となっていることから、指導医のみならず、研修医を取り巻く他の医師、さまざま
な医療スタッフが評価者となる。結果は研修管理委員会で共有されなくてはならない。
また、ある研修分野・診療科から次の研修分野・診療科へ移る際には、指導医間、指導
者間で評価結果を共有し、改善につなげる。
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