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参考資料2 医師臨床研修指導ガイドライン-2020年度版-[1.6MB] (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35611.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第3回 10/4)《厚生労働省》
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(2)指導医の役割
研修医と身近に接するため研修医から直接相談を受けることが多い立場である。研修医
の妊娠・出産に際しては研修医の健康及び安全の確保を優先し、同時に研修を継続し、修
了するための指導・支援を行う。また、研修医が休暇・休業を取得する場合には他の研修
医に過重な負担がかからないよう留意するとともに、同僚や家族の生き方を理解し支える
ことは医師のプロフェッショナリズムの一環として重要であることを伝える。

(3)病院の環境整備
1)相談窓口の設置
研修医や指導医がライフイベントやハラスメント等について相談できる窓口があること
が望ましい。
2)妊娠・出産・育児に関する環境整備
妊娠中の体調不良時に休憩できる場所、産後は搾乳できるスペースを確保することが望
ましい。また、院内保育園、病児保育室などが設置してあることが望ましいが、それら
が難しい場合、一時保育利用時の補助、ベビーシッター利用時の補助などを行うことも
有効である。
3)指導医講習会を通じた理解の促進
女性医師がライフイベントを経験しながら就業を続けるために最も重要な要因の一つが
職場の理解である。研修制度や産前産後休暇や育児休業についての規定、女性医師が直
面している課題などについて、直接研修医と接する指導医が理解を深めることが重要で
ある。これらは指導医講習会の内容に含めることにより効率的に周知することが可能で
ある。

3.研修医の福利厚生と充実した研修生活のために
(1)研修医の福利厚生
1)住居
文字通り「レジデント」として、病院に近いところに住居があることが理想的である。
物理的に難しい場合でも、夜間呼ばれたときに暗い夜道を歩くのは大変危険なので(特
に女性)
、夜間用の駐車場を確保するなどの対策が必要である。
ローテーションで短期間(例えば1か月)遠方の協力型病院で研修する場合には宿舎の
確保は必須である。少なくともローテーションごとに研修医が不動産業者を回ったり、
敷金・礼金を払ったりしなくてもすむように、病院が宿舎を持っていない場合は民間のア
パートを借り上げるなどの配慮が望まれる。
2)病院内
① 研修医室
机、ロッカー(できれば研修医ごと)のほか、文献検索などのインターネットコンテ
ンツの利用、研修評価システム(EPOC など)の入力などがあるので、インターネット
接続ができる設備も必要である。また、医局のラウンジでは、自分よりはるかに年上
の先生がいてくつろげないので、研修医室で弁当を食べたりお茶を飲んだりするスペ
ースがあると研修医同士の情報交換、息抜きの場になる。
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