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参考資料2 医師臨床研修指導ガイドライン-2020年度版-[1.6MB] (51 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35611.html
出典情報 医道審議会 医師分科会医師臨床研修部会(令和5年度第3回 10/4)《厚生労働省》
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第5章

研修医の労務環境

1.研修の労務と研修についての基本的な考え方
(1)労務管理に関する基礎的な知識
1)労働時間
研修医は労働者であり、その労働については各労働法規の適用を受ける。労働時間等に
ついては労働基準法で規制されており、その詳細は以下の通りである。
① 労働時間(労働基準法第 32 条)
1週 40 時間、1日8時間とする
② 休憩(労働基準法第 34 条)
労働時間6時間超で、少なくとも 45 分の休憩
労働時間8時間超で、少なくとも1時間の休憩 を与える
③ 休日(労働基準法第 35 条)
1週1日又は4週4日の休日を与える
④ 時間外・休日労働の割増賃金(労働基準法第 37 条)
法定時間外労働においては 25%以上、法定休日労働においては 35%以上の割増賃金
を支払う
2)時間外労働について
使用者は、過半数組合または過半数代表者と締結し、労働基準監督署に届け出た労使協
定(36 協定)により、時間外または休日に労働させることができる。その場合も限度基
準が大臣告示で規定されており、1カ月 45 時間、1年 360 時間とされる。ただし、特別
条項を結べば、年間6か月を上限として、例外的に限度時間を超えることができる。こ
の特別条項にはこれまで上限が設定されていなかったが、2019 年4月施行の労働基準法
の改正で、月 100 時間、年間 720 時間、複数月の平均で月 80 時間が上限となる。ただし、
この特別条項については、医師に関しては医療界からの代表者が参加した検討の場にお
いて、規制の具体的あり方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得ることとな
っていて、この規制は 2024 年から適用される予定である。
3)宿日直勤務について
宿日直勤務については(労働基準法第 41 条)
、労働基準監督署長の許可を得た場合には、
上記の労働時間、休憩、休日に関する規定については、その適用が除外されることとな
っている。ただし、その勤務の態様は「常態としてほとんど労働する必要のない勤務」
とされており、特に医師、看護師等の宿直については、許可基準の取扱い細目として、
「夜
間に従事する業務は、一般の宿直業務以外に、病院の定期巡回、異常事態の報告、少数
の要注意患者の定時検脈、検温等、特殊の措置を必要としない程度の、又は短時間の業
務に限る」とされているが、現在見直しに向けての検討が進められている。
4)勤務間インターバル、年次有給休暇を取得しやすい環境整備について
2018 年7月に公布された働き方改革関連法では、労働者の生活時間や睡眠時間を確保す
るために、勤務終了後(終業後)から次の始業までの間に、一定時間以上の休息時間を
設ける勤務間インターバル制度が定められた。これは努力義務であり、また医師の特例
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