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総-3参考1○選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集の結果について (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00219.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第560回 10/20)《厚生労働省》 |
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療計画を考慮して最適なタイミングを検討することを推奨」されている。
京都大学で実施された先進医療 B「FIRST-Dx trial」の結果によると、一次治療(標準治療)
開始前のがんゲノムプロファリング検査によるエキスパートパネルの推奨治療の割合が、標
準治療終了後と比較して、約 3 倍と高く、有効性が示されている。
つまり、標準治療終了前のがんゲノムプロファイリング検査を選定療養に導入することで、
がん患者が有効な治療法を選択できる可能性が高くなる。
2. 複数回検査
・現行のがんゲノムプロファイリング検査の保険適用対象は、
「患者 1 人につき 1 回」に限
られているが、これを複数回受検できるようにすべきである。
・同じ患者であっても、遺伝子バリアントは診断、治療、増悪・再発といった時間軸の中で
も変化していくことが分かっており、その変化に従って最適な治療法も変わる。
・実際に、遺伝子バリアント情報をもとにした薬剤開発や薬剤の最適な投与集団への投与の
流れは「個別化医療」といわれ、分子標的薬だけでなく、免疫チェックポイント阻害薬をは
じめとする免疫療法、放射線治療にまで応用可能であり、常に新しい治療法が開発されてい
る。
・しかしながら、がんゲノムプロファイリング検査を 1 度利用したことのある患者は、遺伝
子バリアントが変化したり、新しい治療法が開発されていたとしても、保険適用下でがんゲ
ノムプロファイリング検査を再度利用することができない。
- 以上より、複数回のがんゲノムプロファイリング検査を選定療養に導入することで、がん
患者が最適な治療法を選択できる道が開かれる。
3. エキスパートパネルのみの再受検
・一度受検したがんゲノムプロファイリング検査について、エキスパートパネルのみを再受
検できるようにすべきである。
・現行の保険上の取り扱いにおいて、がんゲノムプロファイリング検査は、がんゲノムプロ
ファイルの取得とエキスパートパネルによる検討がセットで実施されなければならない。
・
「2. 複数回検査」で述べたような新しい治療法が開発されれば、同じゲノムプロファイル
を基に判断しても、患者にとって適切な治療法が新たに見つかる可能性がある。しかし検査
の実施のみならず、
そのエキスパートパネルにおける検討も一度に限られている現行の保険
上の取り扱いでは、過去に検査を受検したがん患者に対して、事後に開発された治療法が紹
介される途は、事実上、非常に限られている。特に、治療選択肢がなかった患者にとって、
半年や 1 年後に治療選択肢が出てきた際の受け皿があることが望ましい。
・以上から、臨床試験や承認薬がアップデートされた際に、過去のがんゲノムプロファイリ
ング検査結果の情報を利用してエキスパートパネルのみを再受検することを選定療養へ導
入すべきと考える。
・これにより既受検のがん患者でも最新の治療法を選択できるようになるとともに、がんゲ
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京都大学で実施された先進医療 B「FIRST-Dx trial」の結果によると、一次治療(標準治療)
開始前のがんゲノムプロファリング検査によるエキスパートパネルの推奨治療の割合が、標
準治療終了後と比較して、約 3 倍と高く、有効性が示されている。
つまり、標準治療終了前のがんゲノムプロファイリング検査を選定療養に導入することで、
がん患者が有効な治療法を選択できる可能性が高くなる。
2. 複数回検査
・現行のがんゲノムプロファイリング検査の保険適用対象は、
「患者 1 人につき 1 回」に限
られているが、これを複数回受検できるようにすべきである。
・同じ患者であっても、遺伝子バリアントは診断、治療、増悪・再発といった時間軸の中で
も変化していくことが分かっており、その変化に従って最適な治療法も変わる。
・実際に、遺伝子バリアント情報をもとにした薬剤開発や薬剤の最適な投与集団への投与の
流れは「個別化医療」といわれ、分子標的薬だけでなく、免疫チェックポイント阻害薬をは
じめとする免疫療法、放射線治療にまで応用可能であり、常に新しい治療法が開発されてい
る。
・しかしながら、がんゲノムプロファイリング検査を 1 度利用したことのある患者は、遺伝
子バリアントが変化したり、新しい治療法が開発されていたとしても、保険適用下でがんゲ
ノムプロファイリング検査を再度利用することができない。
- 以上より、複数回のがんゲノムプロファイリング検査を選定療養に導入することで、がん
患者が最適な治療法を選択できる道が開かれる。
3. エキスパートパネルのみの再受検
・一度受検したがんゲノムプロファイリング検査について、エキスパートパネルのみを再受
検できるようにすべきである。
・現行の保険上の取り扱いにおいて、がんゲノムプロファイリング検査は、がんゲノムプロ
ファイルの取得とエキスパートパネルによる検討がセットで実施されなければならない。
・
「2. 複数回検査」で述べたような新しい治療法が開発されれば、同じゲノムプロファイル
を基に判断しても、患者にとって適切な治療法が新たに見つかる可能性がある。しかし検査
の実施のみならず、
そのエキスパートパネルにおける検討も一度に限られている現行の保険
上の取り扱いでは、過去に検査を受検したがん患者に対して、事後に開発された治療法が紹
介される途は、事実上、非常に限られている。特に、治療選択肢がなかった患者にとって、
半年や 1 年後に治療選択肢が出てきた際の受け皿があることが望ましい。
・以上から、臨床試験や承認薬がアップデートされた際に、過去のがんゲノムプロファイリ
ング検査結果の情報を利用してエキスパートパネルのみを再受検することを選定療養へ導
入すべきと考える。
・これにより既受検のがん患者でも最新の治療法を選択できるようになるとともに、がんゲ
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