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【参考資料3】 国際共同治験の計画及びデザインに関する一般原則に関するガイドラインについて(平成30年6月12日通知) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36390.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第6回 12/13)《厚生労働省》
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国際共同治験は、地域間の治療効果の一貫性を評価できるよう計画されるべきである。こ
こで言う一貫性は、臨床的に重要な差異がないことと定義される。もし、臨床的に重要な
差異が地域間で観察されている場合にも、国際共同治験は、この差異の原因となる因子
についてさらなる検討を行うための貴重な機会となる。地域への症例数配分は(恣意的に
定められた目標値ではなく)科学的根拠に基づいて行われるべきであり、一貫性評価を支
持し、規制当局の意思決定に役立つ情報を提供できるよう計画されるべきである。
各地域への症例数配分は、地域ごとの有病率の違い、各地域の患者数及び予想される
被験者の集積率、治療効果に影響を及ぼすことが既知である(あるいは仮定される)内
因性・外因性民族的要因、各地域におけるこれらの民族的要因の分布、被験者の集積
に影響を及ぼすと考えられるその他の試験実施上の留意点を考慮に入れて行われるべきで
ある。これらの留意点をバランスよく考慮して地域への症例数配分を計画することにより、被
験者の組み入れを適時に完了させ、国際共同治験の目的を達成することが可能となる。
国際共同治験における各地域への症例数配分について、一律に受け入れ可能あるいは最
適な方法は存在しない。現在用いられている方法には以下のようなものがある。
1. 比例配分:各地域の患者数や有病率に比例した症例数配分
2. 均等配分:各地域への均等な症例数配分
3. 効果の確保:全体集団の治療効果に対して特定の割合の治療効果が一つある
いは複数の地域で確保されるような症例数配分
4. 地域の統計的有意性:各地域で統計学的に有意な結果が得られるような症例
数配分
5. 既定の最低症例数:ある地域への既定の最低症例数配分
1.の比例配分では、最も患者数の多い地域へ症例数配分が行われるので、被験者の組
み入れが容易となり、他に障害がなければ、一般に被験者の集積が完了するまでの時間を
最小限に抑えるであろう。この方法の欠点は、結果的にいくつかの地域では症例数が非常
に少ない、あるいは、症例が全く組み入れられないという状況が生じ、他の症例数が多い地
域の結果が試験結果を左右してしまう可能性があることである。2.の均等配分には、設定
された試験全体の症例数の下で、治療効果の地域間差の検出力を最大化できるという利
点がある。この方法の欠点は、特に国際共同治験の参加地域間で有病率や被験者組み
入れの容易さが著しく異なる場合は、受け入れられないほど被験者の組み入れが遅延する

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