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【参考資料3】 国際共同治験の計画及びデザインに関する一般原則に関するガイドラインについて(平成30年6月12日通知) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36390.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第6回 12/13)《厚生労働省》
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間内で予定被験者数を組み入れるという観点で効率的な方法と考えられてきた。近年で
は、世界中の患者が医薬品をより早く利用できるように、世界規模での薬事戦略が臨床試
験の効率的な計画及び実施を目的として活用されている。
国際共同治験により、多様な集団に対する治療の適用可能性を検討することが可能とな
る。単一の治験実施計画書を用いて様々な地域から得られたデータに基づき、医薬品に
対する反応に影響すると考えられている内因性・外因性民族的要因を詳細に評価すること
ができる。例えば、薬物の代謝酵素又はある薬物の標的分子における、遺伝的差異あるい
は遺伝子多型の分布の違いによる治療効果への影響については、異なる内因性民族的
要因を有する被験者が複数の地域から参加する、探索的あるいは検証的国際共同治験
で検討することが可能となる。内因性・外因性民族的要因が及ぼす影響に関する知見を
蓄積し、様々な地域の経験を全世界で共有することにより、新たな地域の国際共同治験
への参加が促進されるかもしれない。
国際共同治験を実施する主たる理由は、全ての地域の被験者から得られたデータに基づき
全体集団での治療効果を評価することである。しかしながら、内因性・外因性民族的要因
が被験者の医薬品に対する反応に及ぼす影響について地域間で異なると予想される場合
もあり、この点は、国際共同治験計画時に考慮されるべきである。治療効果に大きな違い
が予想される場合、利用可能なデータを用いて、国際共同治験を実施することが適切かつ
実現可能かどうかを検討すべきである。重要な治療効果の差が予想される場合であっても、
慎重に検討した上で、ある地域あるいは地域の中の特定の部分集団を除外することにより
国際共同治験が実施可能な場合もあるかもしれない。さらに、除外された地域において、
疾患あるいは医薬品をさらに検討するための追加の戦略を考慮すべきである(ICH E5 ガ
イドライン参照)。国際共同治験が ICH E5ガイドラインに基づくブリッジング戦略における
データ源である場合、試験結果の外挿に際して、単一地域での試験に比べ、国際共同治
験はより頑健な根拠を提供することができる場合がある。罹患率がある地域に偏っている疾
患の治療あるいは予防のための医薬品を評価する場合などいくつかのケースにおいては、単
一地域での試験が適切かもしれない(例えば、抗マラリア薬、局地的な流行に特化した感
染症予防ワクチン又は地域特異的な分離菌株に対する抗生物質)。
国際共同治験は、医薬品の世界同時開発を促進し、また各地域で別々に実施される臨
床試験の数を減らすことができ、このことが試験の不必要な重複を避けることにつながる。国

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