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規制改革推進に関する中間答申(案) 本文 (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/231226/agenda.html |
出典情報 | 第18回規制改革推進会議、第61回国家戦略特区諮問会議(合同会議)(12/26)《内閣府》 |
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我が国に求められている。
具体的には、人口減少下で需要・供給面ともに市場を維持することが求められてお
り、デジタルの力の「解放」、スタートアップなどによる革新的サービスの創出を阻む
規制・制度改革に挑む必要がある。加えて、高生産性部門への労働移動、人でなくて
もよい業務から人がやらなければいけない業務への労働移動を促す改革を一体的に
推進していく必要がある。このような取組によって、人手不足解決、そして賃上げ、
投資の拡大といった、好循環の実現が期待できる。
このような問題意識の下、規制改革推進会議(以下「会議」という。)においても、
デジタル行財政改革の枠組みの下、令和5年10月16日に新体制初回の会議を開催し、
12月までの間、会議は計20回のワーキング・グループを開催し、審議を行ってきた。
本中間答申は、「先送りできない課題に正面から取り組む、そして社会課題を乗り
越えて変化を力にする」という岸田内閣総理大臣の強い決意の下、会議が取り組んで
きた規制改革項目について、審議の結果を中間的に取りまとめることにより、来夏の
答申に向けた検討・具体化を加速させるものである。
本中間答申では、
「移動難民」解消に向けた地域交通、オンライン診療やオンライン
教育、また介護といった様々な分野において、デジタルの力を解放するための一定の
進展があった。同時に、労働者の自由な意思に反して自社商品を購入させる「自爆営
業」を抑止し、副業・兼業をやりたくてもやれないボトルネックである割増賃金に係
る労働時間の通算規制の見直しを通じて、良質な雇用、やりがいの最大化を実現する。
マクロ経済運営においては、30年ぶりの高い水準となる賃上げや企業の高い投資意
欲など、長期にわたる賃金の停滞とデフレの継続という悪循環を断ち切る挑戦が動き
始めている。こうした前向きな動きを更に加速させ、供給力の強化を図り、生産性を
引き上げていくことで、
「コストカット型経済」からの完全脱却を図る必要がある。働
いている人がより自由に、社会に対して付加価値を提供することができる社会を構築
するため、本中間答申を足がかりに、地域交通やライドシェアの課題の検討の更なる
深化、スタートアップなどにおける意欲ある人材の可能性を最大化する働き方の実現、
医療・介護システムの改革などの課題を念頭に、今後、引き続き、徹底した規制・制
度改革を進める。
日本人は平時には変化を起こしにくい。だからこそ、危機がより大きな意味を持つ、
このような指摘もある。古くは楽市楽座など規制改革の歴史は長い。規制・制度改革
は、常に、社会を前に進めていくという熱意と既得権との摩擦熱の歴史でもある。本
中間答申を一助として、今後も、利用者本位の明るい未来ビジョンの共有の下、関係
者との徹底的な議論を通じて、我が国を取り巻く規制・制度を不断に見直し、日本が
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具体的には、人口減少下で需要・供給面ともに市場を維持することが求められてお
り、デジタルの力の「解放」、スタートアップなどによる革新的サービスの創出を阻む
規制・制度改革に挑む必要がある。加えて、高生産性部門への労働移動、人でなくて
もよい業務から人がやらなければいけない業務への労働移動を促す改革を一体的に
推進していく必要がある。このような取組によって、人手不足解決、そして賃上げ、
投資の拡大といった、好循環の実現が期待できる。
このような問題意識の下、規制改革推進会議(以下「会議」という。)においても、
デジタル行財政改革の枠組みの下、令和5年10月16日に新体制初回の会議を開催し、
12月までの間、会議は計20回のワーキング・グループを開催し、審議を行ってきた。
本中間答申は、「先送りできない課題に正面から取り組む、そして社会課題を乗り
越えて変化を力にする」という岸田内閣総理大臣の強い決意の下、会議が取り組んで
きた規制改革項目について、審議の結果を中間的に取りまとめることにより、来夏の
答申に向けた検討・具体化を加速させるものである。
本中間答申では、
「移動難民」解消に向けた地域交通、オンライン診療やオンライン
教育、また介護といった様々な分野において、デジタルの力を解放するための一定の
進展があった。同時に、労働者の自由な意思に反して自社商品を購入させる「自爆営
業」を抑止し、副業・兼業をやりたくてもやれないボトルネックである割増賃金に係
る労働時間の通算規制の見直しを通じて、良質な雇用、やりがいの最大化を実現する。
マクロ経済運営においては、30年ぶりの高い水準となる賃上げや企業の高い投資意
欲など、長期にわたる賃金の停滞とデフレの継続という悪循環を断ち切る挑戦が動き
始めている。こうした前向きな動きを更に加速させ、供給力の強化を図り、生産性を
引き上げていくことで、
「コストカット型経済」からの完全脱却を図る必要がある。働
いている人がより自由に、社会に対して付加価値を提供することができる社会を構築
するため、本中間答申を足がかりに、地域交通やライドシェアの課題の検討の更なる
深化、スタートアップなどにおける意欲ある人材の可能性を最大化する働き方の実現、
医療・介護システムの改革などの課題を念頭に、今後、引き続き、徹底した規制・制
度改革を進める。
日本人は平時には変化を起こしにくい。だからこそ、危機がより大きな意味を持つ、
このような指摘もある。古くは楽市楽座など規制改革の歴史は長い。規制・制度改革
は、常に、社会を前に進めていくという熱意と既得権との摩擦熱の歴史でもある。本
中間答申を一助として、今後も、利用者本位の明るい未来ビジョンの共有の下、関係
者との徹底的な議論を通じて、我が国を取り巻く規制・制度を不断に見直し、日本が
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