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資料2-10-2 シルガード9懸濁筋注シリンジ全例登録による強化安全監視活動最終報告書[1.9MB] (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00106.html
出典情報 厚生科学審議会・薬事審議会(合同開催) 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第102回 7/29)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第4回 7/29)(合同開催)《厚生労働省》
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への流通過程において、一般的に総出荷本数の4~5%が流通在庫として存在していると考えられる。
また、医療機関では接種に備えて一定数のワクチンを保管しており、経験的に総出荷本数の10~15%
程度が医療機関での保管分に相当すると想定される。このような状況も考慮すると、接種登録率は
80.9%であるものの、接種を受けた被接種者の94.9~99.9%が登録されていたと考えられる。流通過
程の在庫を加味し、医療機関の保管分を10%及び15%とした場合に算出されるそれぞれの推定接種
登録率を表3に示す。
表3

流通過程在庫及び医療機関保管分を加味した推定接種登録率

流通過程在庫分

医療機関保管分

推定接種登録率

4%

10%の場合

94.9%

4%

15%の場合

99.9%

以上、流通過程における在庫本数を考慮し、より実態に即した数字で計算すると、推定接種登録
率は94.9~99.9%になり、概ね全接種が登録集積されていると考えられる。

3.2 「多様な症状」の集積結果
本活動(登録期間:2021年2月24日~2023年3月31日)で登録された被接種者に発現した副作用の
うち、2023年6月9日までに収集した情報に基づき、MedDRA/J ver.26.0を用いて集計した。
3.2.1

「多様な症状」の定義

2価/4価の HPV ワクチンの接種後に発現し、広い範囲に広がる痛み、手足の動かしにくさ、不随
意運動などを主な症状とする、いわゆる「多様な症状」に対し医学的に確立された症例定義が存在
しないことから、臨床現場では一般に「身体症状症」、
「変換症/転換性障害(機能性神経症状症)」

「線維筋痛症」、
「慢性疲労症候群」

「起立性調節障害」、
「複合性局所疼痛症候群」等の診断名で治
療が行われているとされている(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000901222.pdf)。
そのため、本邦における本剤の初回承認時の審査時に、祖父江班研究及び名古屋スタディを参考
にして本活動において対象とする「多様な症状」の定義付けを行った。具体的には、祖父江班研究
及び名古屋スタディで対象とした症状名に完全一致する PT を選択し、これらの PT を本活動で対
象とする「多様な症状」に含まれる症状の PT 定義とした。完全一致する PT が存在しない場合に
は、下層語(Lowest Level Terms ; LLT)の情報を参照し、最も適した医学用語を選択した。
「多様な
症状」に含まれる症状の PT 定義を別紙の表11に示した。このように、本活動における「多様な症
状」の定義は祖父江班研究及び名古屋スタディに記載された症状名を全て網羅しており、これらの
先行研究における「多様な症状」定義よりも幅広く設定されている。
また、祖父江班研究では3ヵ月以上症状が持続しているという基準が設定されているが、
「多様な
症状」に関連すると考えられる症状を呈した症例情報をできるだけ広く収集するために、祖父江班
研究よりも保守的な基準設定として、
「多様な症状」に含まれる症状の PT 定義に該当した事象のう
ち、1ヵ月以上症状が持続しているものを対象とした。
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