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資料2-10-2 シルガード9懸濁筋注シリンジ全例登録による強化安全監視活動最終報告書[1.9MB] (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00106.html
出典情報 厚生科学審議会・薬事審議会(合同開催) 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第102回 7/29)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第4回 7/29)(合同開催)《厚生労働省》
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に関し検討した結果、新たな安全性の懸念は認められなかった。
祖父江班研究では、症状が 3 ヵ月以上持続し、かつそれにより就学・就労に影響等があること
を「多様な症状」の症例基準としていた。HPV ワクチン接種歴のない女子(「接種歴不明」の有訴
症例も「接種歴なし」の有訴症例として扱った場合)における「多様な症状」の期間有訴率(6 ヵ
月間)は 46.2 例/10 万例であった。祖父江班研究では、
「多様な症状」を発現した症例を特定する
ために 2 つのステップで調査を行っている。一次調査では調査対象症例基準(年齢、症状、持続
期間、就学・就労への影響)に該当した症例を選別し、二次調査では調査対象症例基準に該当し
た症例の「多様な症状」の臨床疫学像の調査を行っている。一次調査と二次調査の結果を合わせ
て医学的評価を行い、
「多様な症状」発現症例を特定している。本活動では、祖父江班研究で行っ
た医学的評価は行わず、副作用名(PT)と持続期間の定義に該当する被接種者を「多様な症状」
発現症例として扱っており、
「多様な症状」発現症例の選定ステップにおいて祖父江班研究と本活
動には違いがある。また、祖父江班研究と本活動においては、対象とする症例の年齢層や情報収
集を行った時期や期間も異なっている。
このような違いがあるものの、祖父江班研究での症例定義に沿った重症例(症状が 3 ヵ月以上
持続し、就学・就労に影響があるような症例)の条件で検索した場合、該当する症例は 1 例で、
その発現割合は 2.1 例/10 万例となり、祖父江班研究における期間有訴率(46.2 例/10 万例)より
低い結果となった。
なお、本活動の集計において、転帰が「未回復」又は「軽快(通院なし以外)」の場合は、企業
が最新の情報を入手した時点においても症状が持続していると仮定して持続期間を算出しており、
持続期間の算出に関しても保守的に行っている。
本活動で登録された被接種者に発現した副作用のうち、2023 年 6 月 9 日までに収集した情報に
基づき、注射部位反応に関する副作用の累計は 738 例 1,188 件、このうち重篤な副作用は 1 例 1 件
でワクチン接種部位疼痛であった。最多の注射部位反応に関する副作用はワクチン接種部位疼痛
(672 件)で「電子添文」に記載し注意喚起を行っている既知の副作用であった。注射部位に関連
した副作用発現症例における接種部位は、左大腿部接種が 1 例、左中臀部接種が 1 例で、他の 736
例は上腕への接種であった。左大腿部への接種例及び左中臀部への接種例に発現した事象名はい
ずれもワクチン接種部位疼痛で非重篤であった。
包括的安全性情報として、本活動への登録の有無に関わらず、2023 年 6 月 9 日までに収集した
副作用を対象にして集計を行った。初回承認時から本調査単位期間終了までに収集した副作用の
累計は 1,335 例 2,420 件、重篤な副作用は 79 例 99 件、未知で重篤な副作用は 49 例 56 件であっ
た。感染症情報の収集、並びに研究報告及び措置報告はなかった。また、有効性を否定する情報
も得られていない。本活動における「多様な症状」の収集についても、既報の祖父江班研究及び
名古屋スタディの結果から想定される範囲内の結果であり、新たな安全性情報は得られなかった。
これらのことから、今までに確立された本剤の良好なベネフィットリスクプロファイルが再確認
された。
「多様な症状」に関しては、新たな安全性の懸念は認められず、現時点で電子添文改訂等

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