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【参考資料1】第3期全国医療費適正化計画の実績に関する評価(実績評価) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_56697.html
出典情報 社会保障審議会 医療保険部会(第193回 4/3)《厚生労働省》
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第五

医療費推計と実績の比較・分析



第3期全国医療費適正化計画における医療費推計と実績の差異について
第3期全国医療費適正化計画においては、令和5年度の医療費の推計として、
医療費適正化に係る取組を行わない場合、令和5年度には約 50.3 兆円まで医療費
が増加すると推計されており、医療費適正化に係る取組を行うことで、令和5年
度の医療費は約 49.7 兆円となると推計されていた。
令和5年度の医療費(実績見込み)は約 48.0 兆円となっており、第3期全国医
療費適正化計画策定時に推計した適正化後の医療費との差異は約 1.7 兆円であっ
た。
なお、令和5年度の医療費について、計画策定時に想定されなかった新型コロ
ナウイルス感染症による受療動向の変化等の影響が考えられることから、令和5
年度推計と実績の差異については解釈に留意が必要である。
表 24

医療費推計と実績の差異

令和5年度の医療費(百億円)
推計:適正化前(第3期計画策定時の推計)
:適正化後(


実績:令和4実績等をもとに国で算出した見込み
令和5年度の推計と実績の差異(百億円)
推計と実績の差異


5,032
4,973
4,800
▲173

医療費の伸びの要因分解
近年の医療費の伸びを要因分解すると、「人口」や「診療報酬改定」が医療費の
減少要因となっている一方、「高齢化」や「その他 (※)」が減少要因を上回る医療
費の増加要因となっており、(令和2年度を除き)医療費全体は増加を続けている。
具体的に国民医療費の平成 29 年度から令和4年度(実績)及び令和5年度(実
績見込み)までの伸びを要因分解すると(表 25 のB)、人口で約▲1.9%の伸び率
となっている一方、「高齢化」は約 5.5%、「その他」は約 11.7%の伸び率となっ
ている。
また、第3期全国医療費適正化計画の計画期間中においては、平成 30 年度と令
和元、2、4年度に診療報酬改定が行われ、平成 30 年度は約▲1.19%、令和元年
度は約▲0.07%、令和2年度は約▲0.46%、令和4年度は約▲0.94%となってい
る。さらに、令和3年度に薬価改定が行われ、その影響は約▲0.90%となってい
る。
一方、第3期全国医療費適正化計画策定時に推計した国民医療費について、平
成 29 年度から令和5年度までの伸びを要因分解すると(表 25 のA)、「人口」「高
齢化」「その他」の医療費の伸びに対する影響はそれぞれ、約▲2.8%、5.6%、
16.3%としていた。なお、第3期全国医療費適正化計画策定時においては、診療
報酬改定の影響を加味していなかった。
そのため、計画策定時と実績を比較すると、人口の影響について約 5,000 億円、
高齢化の影響について約▲1,600 億円、診療報酬改定の影響について約▲16,300
億円、その他の影響について約▲21,100 億円の差異が生じている。(表 25)
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