よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-4診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

うに分類する。
(a)腸管(型)ベーチェット病―内視鏡で病変部位を確認する。
(b)血管(型)ベーチェット病―動脈瘤、動脈閉塞、深部静脈血栓症、肺塞栓のいずれかを確認する。
(c)神経(型)ベーチェット病―髄膜炎、脳幹脳炎など急激な炎症性病態を呈する急性型と体幹失調、精神
症状が緩徐に進行する慢性進行型のいずれかを確認する。
2.検査所見
参考となる検査所見(必須ではない。)
(1)皮膚の針反応の陰・陽性
20~22G の比較的太い注射針を用いること
(2)炎症反応
赤沈値の亢進、血清CRPの陽性化、末梢血白血球数の増加、補体価の上昇
(3)HLA-B51の陽性(約60%)、A26(約30%)。
(4)病理所見
急性期の結節性紅斑様皮疹では、中隔性脂肪組織炎で、浸潤細胞は多核白血球と単核球である。初期
に多核球が多いが、単核球の浸潤が中心で、いわゆるリンパ球性血管炎の像をとる。全身的血管炎の可
能性を示唆する壊死性血管炎を伴うこともあるので、その有無をみる。
(5)神経型の診断においては、髄液検査における細胞増多、IL-6増加、MRIの画像所見(フレア画像での高信
号域や脳幹の萎縮像) を参考とする。
3.参考事項
(1)主症状、副症状とも、非典型例は取り上げない。
(2)皮膚症状の(a) (b) (c) はいずれでも多発すれば1項目でもよく、眼症状も(a) (b)どちらでもよい。
(3)眼症状について
虹彩毛様体炎、網膜ぶどう膜炎を経過したことが確実である虹彩後癒着、水晶体上色素沈着、網脈絡膜
萎縮、視神経萎縮、併発白内障、続発緑内障、眼球癆は主症状として取り上げてよいが、病変の由来が
不確実であれば参考所見とする。
(4)副症状について
副症状には鑑別すべき対象疾患が非常に多いことに留意せねばならない(鑑別診断の項参照)。鑑別診
断が不十分な場合は参考所見とする。
(5) 炎症反応の全くないものは、ベーチェット病として疑わしい。また、ベーチェット病では補体価の高値を伴う
ことが多いが、γ
グロブリンの著しい増量や、自己抗体陽性は、むしろ膠原病などを疑う。
(6)主要鑑別対象疾患
(a)粘膜、皮膚、眼を侵す疾患
多型滲出性紅斑、急性薬物中毒、ライター(Reiter)病
(b)ベーチェット病の主症状の1つを持つ疾患
口腔粘膜症状 : 慢性再発性アフタ症、急性外陰部潰瘍(Lipschutz潰瘍)

- 48-