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○個別事項(その7)について-2 (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00125.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第502回  12/3)《厚生労働省》
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在宅血液透析の適応と一般的な導入方法
○ 在宅血液透析(HHD: Home hemodialysis)は、近年増加傾向であるものの透析患者全体の約0.2%(2019年 754人)しかおらず、
諸外国と比較しても患者の割合は非常に少ない。診療報酬上の評価も、J038 人工腎臓と比較し、低い評価となっている。
○ 在宅血液透析(HHD)では、患者自身の希望があることや自己管理能力があり、教育訓練を受けること等を適応の条件として
いる。
○ HHDの導入に当たっては、適応があると判断された患者に対し、自宅での操作・穿刺等に関する訓練を行ったうえで、自宅の
環境整備等も行い、半年以上の時間をかけて開始前に準備を行うことが一般的であり、開始前の医療スタッフの負担は非常
に大きい。
〇 HHD開始後は、導入初期は2週間に1回診察を行い手技等を確認、その後は安定していれば月に1回の外来診察を実施する。
また、自宅の環境確認等を目的に定期的に自宅訪問も行う。
<在宅血液透析に係る診療報酬点数の算定状況> <諸外国のHHDの状況(夜間HHD除く)>
算定回数
C102-2 在宅血液透析指導管理料

8,000点/月

頻回指導管理料(/回)
2,000点/回
*初回算定月から2ヶ月までの間、月2回まで
C156

透析液供給装置加算

10,00点/月

令和2年

国名

HHDの割合

782回

アメリカ

2.0%

4回

フランス

0.7%

イギリス

1 – 2%

オーストラリア

9.6%

ニュージーランド

22.8%

外来・面接

787回

※社会医療行為別診療統計(令和2年度6月審査分)の算定回数
(参考)
J038 人工腎臓 場合1(4時間以上5時間未満)
別に定める患者 2084点/回 月 12~13回算定
2,727,025回

Target N, et al. BMC Nephrol 2020;21:500.

HHDの適応(抜粋)
〇 HHDの実施に支障となるような合併症がなく、安定した施設血液透析
が行われていること
〇 本人の希望があること
〇 患者本人に自己管理能力があること
〇 医療者と患者各々が治療に対する責任があることを理解していること
〇 介助者が同意していること
〇 教育訓練を受けることができること
〇 安定したバスキュラーアクセス(内シャント等)がかくほされていること
〇 HHDを実施できる治療環境が確保されていること
日本透析医会 在宅血液透析管理マニュアル(改訂版)

<HHD導入訓練から開始までの経過>

週1~3回
約3~4カ月

判定会議
導入訓練
HHD導入会議

約2~3カ月

HHD移行

〇担当医・スタッフとの面接
・患者さん自身のHHD希望確認
・介助者も同席のうえ、承諾の確認
・仕事、家庭状況等の聞き取り
〇スタッフによる自宅訪問で環境の確認
〇HHDトレーニングの施行可否
〇指導・管理受け入れについて決定

〇プログラムの計画
〇透析回路の組み立て・回収
や穿刺等の実地試験

〇HHD導入の可否決定

〇自宅への機器搬入
等環境整備

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