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資料4-2 ワクチンの安全性に関する評価について (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29460.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第3回 12/1)《厚生労働省》 |
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○承認取得者が実施した O/E 解析においては、全ての副反応疑い事例に基づく
解析において、心筋炎のみ、心膜炎のみ、及び心筋炎又は心膜炎が疑われた場
合(心筋炎・心膜炎)1の報告頻度は、いずれも背景発現率と比べて統計学的
に有意な差が認められた。一方で、medically confirmed AE に基づく O/E 解
析において、心膜炎の報告頻度及び心筋炎・心膜炎の報告頻度は、背景発現率
と比べて統計学的に有意な差が認められたものの(それぞれ、O/E 比 1.97[95%
信頼区間
(以下、
「CI」という。)
:1.02-3.45]、O/E 比 2.57[95%CI:1.44-4.23])、
心筋炎では有意な差は認められず(O/E 比 2.42[95%CI:0.50-7.09])、現時点
で両症状において一貫した結果は認められていない。
○海外(英国、EU、オーストラリア、カナダ)の添付文書における注意喚起の
状況としては、オーストラリアにおいて、「4.8 ADVERSE EFFECTS
(UNDESIRABLE EFFECTS)」の「Adverse reactions from post-marketing
experience」に心膜炎が位置付けられている2。英国、EU 又はカナダにおい
ては、本剤接種後の心筋炎等について、現時点において注意喚起はなされて
いない。なお、米国においては、現時点で承認されていない。
○本剤と心筋炎等の因果関係については、上記の国・地域の RMP(医薬品リスク
管理計画書)において、現時点では「重要な潜在的なリスク(Important
potential risks)」とされている。なお、米国においては、本剤の緊急使用許
可(Emergency Use Authorization:EUA)承認検討の過程において、因果関係
は検討中とされているほか、EU においても引き続き検討中とされており、現
時点で明確とはなっていない。
〇以上のとおり、本剤投与後の心筋炎等について、現時点で得られている情報は
限られており、更なる情報収集が望まれる。しかしながら、直近となる 2022
年5月1日~2022 年5月 31 日の期間における全世界での接種回数は 192,902
回に留まっているため、更なる副反応疑い事例の集積やそれを踏まえた安全
対策措置の検討には今後相当な時間が必要となることも現時点においては想
定される。
○ついては、これらの状況を総合的に勘案し、現時点において得られている知見
は限られているが、更なる副反応疑い事例の集積やそれを踏まえた安全対策
措置の検討には今後相当な時間が必要となることも考慮し、本剤の添付文書
を改訂し、
「8.重要な基本的注意」の項にて、心筋炎等について、本剤接種後
1
2
O/E 解析に含まれる PT:心筋炎、心膜炎、心臓炎
国際基準に従って評価した結果、心筋炎疑い事例は3件、心膜炎疑い事例は 12 件であっ
た。
(https://www.tga.gov.au/periodic/covid-19-vaccine-weekly-safety-report-23-062022)
2
解析において、心筋炎のみ、心膜炎のみ、及び心筋炎又は心膜炎が疑われた場
合(心筋炎・心膜炎)1の報告頻度は、いずれも背景発現率と比べて統計学的
に有意な差が認められた。一方で、medically confirmed AE に基づく O/E 解
析において、心膜炎の報告頻度及び心筋炎・心膜炎の報告頻度は、背景発現率
と比べて統計学的に有意な差が認められたものの(それぞれ、O/E 比 1.97[95%
信頼区間
(以下、
「CI」という。)
:1.02-3.45]、O/E 比 2.57[95%CI:1.44-4.23])、
心筋炎では有意な差は認められず(O/E 比 2.42[95%CI:0.50-7.09])、現時点
で両症状において一貫した結果は認められていない。
○海外(英国、EU、オーストラリア、カナダ)の添付文書における注意喚起の
状況としては、オーストラリアにおいて、「4.8 ADVERSE EFFECTS
(UNDESIRABLE EFFECTS)」の「Adverse reactions from post-marketing
experience」に心膜炎が位置付けられている2。英国、EU 又はカナダにおい
ては、本剤接種後の心筋炎等について、現時点において注意喚起はなされて
いない。なお、米国においては、現時点で承認されていない。
○本剤と心筋炎等の因果関係については、上記の国・地域の RMP(医薬品リスク
管理計画書)において、現時点では「重要な潜在的なリスク(Important
potential risks)」とされている。なお、米国においては、本剤の緊急使用許
可(Emergency Use Authorization:EUA)承認検討の過程において、因果関係
は検討中とされているほか、EU においても引き続き検討中とされており、現
時点で明確とはなっていない。
〇以上のとおり、本剤投与後の心筋炎等について、現時点で得られている情報は
限られており、更なる情報収集が望まれる。しかしながら、直近となる 2022
年5月1日~2022 年5月 31 日の期間における全世界での接種回数は 192,902
回に留まっているため、更なる副反応疑い事例の集積やそれを踏まえた安全
対策措置の検討には今後相当な時間が必要となることも現時点においては想
定される。
○ついては、これらの状況を総合的に勘案し、現時点において得られている知見
は限られているが、更なる副反応疑い事例の集積やそれを踏まえた安全対策
措置の検討には今後相当な時間が必要となることも考慮し、本剤の添付文書
を改訂し、
「8.重要な基本的注意」の項にて、心筋炎等について、本剤接種後
1
2
O/E 解析に含まれる PT:心筋炎、心膜炎、心臓炎
国際基準に従って評価した結果、心筋炎疑い事例は3件、心膜炎疑い事例は 12 件であっ
た。
(https://www.tga.gov.au/periodic/covid-19-vaccine-weekly-safety-report-23-062022)
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