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参考資料5 薬学実務実習に関するガイドライン (32 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/058/gijiroku/1411266_00003.html
出典情報 薬学実務実習に関する連絡会議(第14回 12/27)《文部科学省》
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別 添 5

薬局での望ましい参加・体験型臨床実習
【参考例】
【指導に当たる薬剤師用・学生用】
※ここに示す例は、各大学・実習施設の実状に合わせた調整を必要とする。

1.実習のねらい
薬局薬剤師の業務は、処方せん調剤、在宅療養支援、セルフメディケーションの推進、地域保健・
衛生活動への参加等多岐にわたる。薬局実務実習では、それらの意義と地域医療を支える心構えを理
解し、地域医療に貢献する能力を身に付けることを目標とする。
1)処方せん調剤:処方せんに基づく正確な調剤が基本であり、個々の患者に対応した情報収集とモ
ニタリング、監査、疑義照会、服薬指導、情報提供を行う。薬剤服用歴(薬歴)や検査値等から患
者の状態を把握し、特に「代表的な疾患」について可能な限り継続的に関わって、安全で適正な薬
物療法を実践する能力を高める。
2)在宅療養支援:居宅で実施されている薬剤師による薬学的管理の体験、地域包括ケアへの参加等
により、在宅療養支援の実践的能力を修得する。
3)セルフメディケーション:薬局が健康情報を発信する拠点であることを、健康相談、一般用医薬
品の販売等を通して体感し、地域住民のセルフケアに貢献する実践的能力を修得する。
4)地域保健・衛生活動:学校薬剤師業務や地域関連団体の企画する活動(機会があれば、行政との
連携事業、災害時の薬剤師活動)等に参加する。地域での活動に積極的に関わることで、薬局薬剤
師が行う地域活動の重要性を理解する。
2.学生の行動指針
① 薬局実習が始まったら、まず薬局内の医薬品や商品、書類、書籍や情報ツール等の配置、店内や
バックヤードの物品の配置、レイアウトの確認とともに、スタッフや来局者さらには医薬品や商品
などがどのように動いているか詳細に観察し、実習生として研修を行う「場」について具体的に考
察する。
② 医療情報、個人情報など情報管理に配慮すべき場所では、法規や各薬局の規定をまず確認してそ
れを遵守する。処方せん調剤、医薬品販売、在宅支援等、薬局のそれぞれの業務がどのように行わ
れ、それが来局者とどのように関わっているのか、その意義を深く考察する。薬局で販売している
医薬品や衛生用品、提供している情報や資材等を詳細に確認して、実習中に患者や来局者の応対に
活用できるようその内容を十分に把握する。
③ 処方せん調剤(在宅患者も含む)では、処方せんに基づく正確な薬の調製を修得する。処方せん
から読み取れる医師の処方意図を考えるとともに、患者の薬歴や情報収集の内容、検査値の記録等
から、その患者がどのような経緯で治療を行ってきて、現在どのような状態であり、今後どのよう
な薬物治療が行われることが望ましいか、患者個々の「病状ストーリー」を理解した上で、その処
方の妥当性や問題点を考察し、指導薬剤師管理の下、必要があれば、医師に疑義照会を行う。
④ 患者への投薬と服薬指導では、個々の患者のコンプライアンスの状況、症状の経緯、併用薬や他
科受診の有無、副作用の有無、生活上の変化等を必ず確認し、特に生活習慣病の治療では、生活習
慣のチェックも欠かさず行い、各患者に提供できる情報や指導内容を考察する。できる限り多くの
同じ患者を継続的に担当する。患者指導の中で更に効果的な薬物治療についての提案があれば、積

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