よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料5 薬学実務実習に関するガイドライン (34 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/058/gijiroku/1411266_00003.html
出典情報 薬学実務実習に関する連絡会議(第14回 12/27)《文部科学省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

(2)指導薬剤師が薬局実習を行う際の注意点
① 調剤業務は作業を教えるのではなくその意義を考えさせる。調剤が正確にできることは必須な能
力であるが、各工程を行う意義や、個々の患者に合わせた調剤の重要性を理解させることが必要で
ある。単純な調剤業務の繰り返しは必要最小限とし、患者の処方せんを、その処方意図から考え、
どのように調剤することが必要か自ら適切に判断できることを目標に指導する。
② 複数の事例で、調剤から服薬指導まで通して任せられる(自分の患者という意識を持たせる)こ
とが目標。本実習の最終的な目標は、実習生が患者個々の「生活」や「病状ストーリー」をきちん
と理解し、その上で調剤を行い、適切な服薬指導や生活指導等を行えることである。そのためには、
なるべく実習早期から患者・来局者応対、服薬指導を実施することが必要である。指導薬剤師のサ
ポートはもちろん重要であるが、自分で考えさせること、そしてなるべく「任せる」ことで、実習
生のモチベーションを高め、医療現場の緊張感や医療人としての責任感を十分体験させる。

「任せ
る」とは放置することではなく、実習生の行う業務に必ず評価やフィードバックが繰り返し与えら
れる環境で実習を行う必要がある。

③ セルフメディケーションの支援やプライマリケアの実践では、一般用医薬品等の販売はあくまで
手段の一つであって、販売ができることが目標ではない。患者や来局者あるいはその家族からの健
康相談や生活相談を真摯に受け止め、受診勧奨や医薬品、衛生材料等の販売も含め薬剤師としてそ
の薬局で対応可能なことを実際に考え実施することが重要である。自ら情報を収集して相談者に必
要な情報を提供し、必要があれば、継続して電話で連絡することや居宅へ指導に出向くことも含め、
調剤以外でもできる限り相談者の「役に立つ」「QOLの維持・向上」「ADLの改善」等の体験を
させる。
④ 学校薬剤師業務や地域保健推進、災害支援等の活動は、実習期間中に参加してその業務を体験さ
せることが重要である。単なる見学による集合研修ではなく、各薬局の薬剤師が実際に行う活動に
同行し、その活動を手伝う等の参加型の研修をさせる。特に地域の薬剤師が合同で行う活動、多職
種で行う活動などには積極的に参加させて、地域社会の中での薬剤師の役割を体感させる。

31