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参考資料3 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30725.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会(第8回 2/2)《厚生労働省》
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第8回 NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会

参考

令和5年2月2日

資料3

Ⅴ 妊婦が出生前検査を受検する理由等
〇 妊婦及びそのパートナーにとって、出生前検査に係る意思決定は、高度にプラ
イベートでセンシティブな事柄であり、出生前検査を受検する理由や、受検者の
意識等を正確に把握することは困難であるが、出生前検査の在り方の検討に当
たって、妊婦等の出生前検査受検等に関する意識等の把握に努めることは重要
である。
〇 本専門委員会に先立って開催された NIPTWG においては、NIPT 受検者を対
象としたアンケート調査が実施された。その調査結果を踏まえて、出生前検査受
検の理由や、受検後の意思決定プロセス、受検の際の情報提供やカウンセリン
グ等について、NIPTWG 構成員から次の説明がなされた。
1 出生前検査を妊婦が受検する理由
〇 妊婦が出生前検査を受検する理由は千差万別であるが、「不安がある」とか
「安心を得たい」という理由が主たるものであった。不安の内容としては、生ま
れてくる子どもの健康面についての不安、高年齢での妊娠であること、初産で
あること、過去に流産・死産を経験したこと、親族等に障害児・者がいること、そ
の他、育児や家計状況、育児と仕事の両立などを含む様々な事柄が含まれ
る。一方で、親族や知人からの受検の勧めがあったことや、産婦人科の主治
医からの勧め・情報提供があったこと、あるいは、なんとなく受けたほうが良いと
感じたことや皆が受けているからと思ったこと等が、受検理由として挙げられ
た。
〇 出生前検査を受検する妊婦の中には、胎児の命を障害により選別すべきで
はない、どんな命でも受け入れたいという意識を持ちつつも、障害のある子ど
もを一生介護する責任を負う強い精神力、あるいは経済力がないのであれば
妊娠継続を断念せざるを得ないのではないかとの不安を抱き、その葛藤の中
で受検する者が少なくなかった。
〇 出生前検査を受検し異常がなかった場合、安心感が得られ妊娠中の精神的
な支えになったと肯定的に事後評価する者がいる一方で、受検しやすい検査
であったので安易に受けてしまったと後悔する者もいた。
〇 胎児の障害の有無や程度に関わらず出産しようと考える妊婦は、そもそも出
生前検査を受検しないことが多い。一方で、胎児に障害があっても産み育てる
つもりであるが、胎児の状態を早期に把握し、障害があると判明した場合には
早期に受容し、周囲の理解も得て養育環境を整備できるようにと考え、出生前
検査を受検する妊婦もいた。
〇 出生前検査の存在を知りつつそれを受検しなかった妊婦は、「医師から勧め
られなかったから」、「自分の年齢や体調を考慮すると検査を受ける必要を感じ

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