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参考資料3 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書 (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30725.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会(第8回 2/2)《厚生労働省》
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第8回 NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会

参考

令和5年2月2日

資料3

Ⅸ 適正な実施体制を担保するための枠組み
〇 「Ⅵ 出生前検査についての基本的考え方」①~⑨で述べたとおり、出生前検
査の中には、適正な実施体制を担保するための枠組みを必要とするものある。
〇 全ての出生前検査についてそのような枠組みを設けることが望ましいとの意見
もあるが、各検査の特徴や実施状況等に照らして、適正な実施体制を担保する
必要性・緊急性等を考慮し、まずはより必要性・緊急性の高い検査について適正
な実施体制を担保できる枠組みを構築することが適当である。
〇 この点、NIPT については、検査分析の精度管理や検査結果の取扱いについ
て検査を実施する医師には高度な専門的知識が求められ、その内包する倫理
的・社会的課題も含め慎重な取扱いが必要である。それにも関わらず、検体採取
の手技自体は採血のみで簡便であることから、妊娠から出産に至る全過程にお
いて包括的に産科管理・妊婦支援を行う知識や技能、責任を有していない医師
が検査を行いその件数を急速に増やしているというのが現状である。また、妊婦
が検査を受ける意義や検査性能等について十分に理解することなく受検し、検
査結果の解釈の仕方について正しい情報を得ることもなく、相談支援を受ける機
会もないまま、重要な判断を迫られるおそれがある。したがって、現時点において、
適切に NIPT が実施されることが担保されるよう、検査実施医療機関や検査分析
機関の実施体制を整備する必要性・緊急性が高いものと考えられる。
〇 一方、NIPT 以外の出生前検査については、
・ 羊水検査や絨毛検査は、高度な手技を必要とする侵襲を伴う検査であり、もと
より習熟した産婦人科専門医以外の医師が検査を実施することは想定されな
いこと
・ 胎児超音波検査についても、検査を実施するには専門的技能を要するもので
あり、習熟した産婦人科専門医以外の医師が実施することは想定されないこと
・ 母体血清マーカー検査は、採血のみで簡便に受けることができ、かつ安価な
検査であるが、通常は産婦人科専門医により実施されていること
などの実状に鑑み、今後、関係学会等の協力を得て実態把握を行い、実施状況
等を踏まえつつ、必要な対応を検討することが適当である。

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