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参考資料3 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30725.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会(第8回 2/2)《厚生労働省》
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第8回 NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会

参考

令和5年2月2日

資料3

それぞれが増減することを利用して、胎児が 21 トリソミー、18 トリソミー、神経
管閉鎖障害等の疾患を有する確率を年齢等も加味して算出する、非確定
的検査である。
〇 従来は血中の3物質を測定するトリプルマーカー検査が用いられたが、現
在では4物質を測定する、クアトロ検査が主に用いられている。
〇 妊娠初期母体血清マーカー検査は、胎児超音波検査と併せてコンバイン
ド検査として行われ、妊娠 11 週から 13 週の妊婦採血と胎児超音波検査に
より、児が 13 トリソミー、18 トリソミー、21 トリソミーの3つの染色体数的異常
を有するリスクを評価算出することができる。
⑵ NIPT
〇 NIPT については、一般的には簡便で利便性の高い検査と受け止められ
ており、次のような特徴や課題がある。
ア 原理
〇 妊婦の血液(血漿成分)中には、少量の胎児由来の cell-free DNA
が循環している。妊娠9~10 週頃以降の妊婦から血液を採取して、母
体由来の DNA 断片とともに胎児由来の DNA を分析することで、各染
色体に由来する DNA 断片の量の差異を算出し、胎児の染色体数的
異常の検出を行う遺伝学的検査である。
イ 対象疾患
〇 先天性疾患は出生児の約3~5%でみられ、染色体疾患はそのうち
の 25%程度であり、NIPT の現行の対象疾患である 13、18、21 番染色
体の3つのトリソミーは、染色体疾患の 70%程度を占めるものである。
すなわち、数多くある先天性疾患のうち、NIPT が対象とするのは一部
に留まる。
〇 技術的には今後、NIPT で検出可能な先天性疾患がさらに増えてい
く可能性がある。
ウ 検査性能について
〇 NIPT の 21 トリソミー検出感度は 99%を超え、陰性的中率は著しく高
い検査である。一方、NIPT は、一定の頻度で偽陽性が発生し、若年
妊婦では検査前確率が低いため陽性的中率は低くなる傾向にある。
〇 NIPT は、非確定的検査であるため、検査結果が陽性であった場合、
絨毛検査・羊水検査等の確定的検査を実施する必要がある。
エ 検査によって得られる情報
〇 NIPT は、胎児のトリソミーとしての染色体数的異常を把握するもので
あり、胎児の形態的異常・合併症の有無や症状の程度、予後や治療
方針等の判断を導くものではない。すなわち、NIPT から得られる情報

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