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参考資料3 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30725.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会(第8回 2/2)《厚生労働省》
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第8回 NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会

参考

令和5年2月2日

資料3

Ⅲ 出生前検査を取り巻く状況
1 平成 11(1999)年以降の状況の変化
〇 我が国においては平成 11(1999)年に厚生科学審議会の専門委員会にお
いて、母体血清マーカー検査について審議され見解が取りまとめられた。この
見解が取りまとめられてから、今日まで約 20 年の時が経過したが、この間に、
出生前検査を取り巻く環境は、次のように大きく変化してきた。
(NIPT の導入等)
〇 染色体トリソミーの検査として、母体血清マーカー検査と比べると感
度・特異度が高い遺伝学的検査である NIPT が開発され実用化された。
技術の発展により、今後も新たな検査法の開発や、検査対象の増大
が想定される。
(胎児超音波検査精度の向上)
〇 胎児超音波検査の精度もはるかに向上し、胎児発育の早期段階に
おいて、胎児の様々な形態学的異常や疾患の把握が可能となってい
る。
(胎児医療や新生児医療の質向上)
〇 胎児医療や新生児医療、小児科・小児外科医療の発展・高度化によ
り、18 トリソミーや 13 トリソミーのように従来は予後不良と見なされ積極
的な治療が行われてこなかった疾患についても、様々な治療を行うこ
とで、10 年以上の生存が可能となる場合もみられるようになっている。
〇 21 トリソミーについては、重篤な合併症を併発しない限り生命予後は
良好となっており、平均寿命は約 60 歳まで延長してきている。
(専門的な遺伝カウンセリング体制)
〇 平成 11(1999)年当時、我が国では専門的な遺伝カウンセリング体
制が十分ではなかったが、現在では、一部の遺伝性疾患の遺伝学的
検査が保険収載されており、その前後に実施される遺伝カウンセリン
グが保険収載されるなど、専門的な遺伝カウンセリング体制の充実が
図られてきている。
(障害児・者福祉の充実)
〇 平成 18(2006)年に国連総会において、障害者の権利のための措置
等を規定する障害者権利条約が採択され、我が国でも、障害福祉サ
ービス等の障害児・者支援に係る行政施策の充実が図られてきた。障
害児支援においては、障害のある子ども本人の最善の利益の保障、
地域社会への参加・包容(インクルージョン)、家族支援の重視などを
基本理念とし、児童発達支援センターの整備をはじめとする諸施策が
推進されてきた。

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