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資料-2参考2 認知症 (42 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000162533_00002.html
出典情報 令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回 4/19)《厚生労働省》
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認知機能に関する評価表活用に向けた論点
本事業においては、認知症の人の認知機能を簡便に評価するための評価表の開発を目指したが、
その作成の過程で議論された論点は以下のとおりとなっている。

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評価表の目的と評価表の使用用途
今回作成した評価表は、介護現場のスタッフが、対象者の認知機能・生活機能を簡便に評価で

きるようにすることを第 1 の目的としている。評価結果をもとに、対象者の状態像を把握し、そ
の状態像に応じたケアを提供することが求められる。
評価表の使用用途としては、以下の 2 点が考えられる。
図表 42

評価表の使用用途

 施設等の利⽤開始時のアセスメント
 ⼀定期間を経過した後のモニタリング
施設の場合は、利用者の利用開始時のアセスメントに用いて、その後の詳細な個別評価の実施
やケア計画の作成、対象者への接し方の参考にすることができる。
例えば、本評価表を用いると、メガネ等の置き場所を繰り返し探す人は、近時記憶が低下して
いるということが分かる。そのレベルが、介護スタッフの間で共有されると、同じようなことが
あった場合のスタッフの対応の仕方を変えることができる。また、
「家に帰りたい」と繰り返し言
っている対象者がいたとしても、その人の見当識(オリエンテーション能力)のレベルが分かれ
ば、その状態や原因を考慮し、接し方を意識することができるようになる。つまり、見当識の低
下による「今日はいつか?」「今は何をしたらいいのか?」「ここはどこか?」などの不安を軽減
することができるようになる。
このように、評価表の評価結果に応じて、ケアの内容や対象者への接し方を意識すること、尊
厳あるケアを提供することにより、認知症による BPSD を軽減・緩和することも可能になると考
えられる。
なお、今回の検証調査に参加した評価者は、これまでに認知機能の評価を実施したことがある
評価者は4割にとどまっていたが、評価経験の有無に関わらず、認知機能評価を行うことの必要
性を認識している人が 8 割を超えていた(図表 23 参照)。このことは、介護現場において、簡便
に認知機能の評価ができる評価尺度が求められていることを表していると考えられる。また、評
価者向けアンケートの中で、
「検証調査に用いた評価表案による評価がケアに役立つと思う」とい
う回答が、評価経験がない場合には 51.6%、評価経験があっても 47.7%で見られた(図表 41 参
照)ことを踏まえると、今回開発した評価表は、認知機能の評価をすることに対し、一定の有用
性があると考えられるが、この点については、引き続き検証を行っていく必要がある。

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