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資料-2参考2 認知症 (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000162533_00002.html
出典情報 令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回 4/19)《厚生労働省》
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ただし、今回開発した評価表は、
「簡便な」ということを重視したため、評価表の項目は最小限
に限定した。特別な研修等を受けずとも、検証の際に評価に要した時間は平均で 7 分程度であっ
た(図表 38 参照)という結果を踏まえても、「簡便な」評価表の開発はできていると思われる。
しかし、認知症の人に対しての適切なケアを行うには、本来であれば、本評価表による評価結果
のみならず、それ以外の詳細なアセスメントによる、対象者に関する情報が必要となる。

5-2

評価表の対象者
評価表の対象者は、認知症の人とする。
認知症の人は、施設、在宅等様々な場所で生活している。その人の生活状況によっては、評価

が難しい項目(該当するシチュエーションが生じないこと)もあるため、設問で設定された状況
を想定した上で、評価することとする。
なお、今年度の検証調査では、老人保健施設、特別養護老人ホーム、認知症グループホームの
入居者を対象とした。評価表は、入居施設の利用者、在宅療養者のいずれにおいても使用される
ことを想定しているため、次年度以降、在宅療養者も対象として評価表の妥当性について検証を
行う必要がある。認知症の人は初期の段階でのケアが非常に重要であるため、在宅を中心とした
初期の段階の人の評価が可能であるかについても検証を行っていく必要がある。

5-3

評価表の評価者
評価表は、被評価者の日常生活の様子を踏まえて評価するものとなっている。そのため、検証

においても、本人をよく知る職員を対象に実施した。
介護施設には医療職もいるものの、多くの場合は介護職の職員が対象者の日常の生活のケアを
実施している。今回の評価表は、複数の評価者間、特に医療職と介護職の間や、介護施設での経
験年数の異なる評価者の間で評価結果に大きな差が生じることはなかった。
今後、在宅療養者について本評価表を使用する場合には、必ずしも介護職員ではない人が使用
することも考えられる。事前のインストラクション等がなくとも、介護現場のスタッフが簡便に
評価できるように、注釈やイラストも付して設計しているが、いずれにしても、職種や経験年数
にはこだわることなく、本人の様子をよく知っている人が評価することが望ましい。

5-4

評価表の構成・項目・点数
可能な限り簡便な評価表とするため、評価項目の数は、事前質問2項目、評価項目6項目(+

在宅療養者用1項目)に限定した。
認知症の人は、意識混濁等が見られることもある。意識混濁が見られる場合には、認知機能の
状況を適切に評価することは難しい。そのため、その状態が見られる場合には後日評価すること
を推奨することとした。
また、認知症の人は、みまもりが必要となる。ただし、みまもりが必要なレベルは、被評価者
の能力によるところよりも、評価者のとらえ方によって異なる。ただし、みまもりの必要度合い
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