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令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について (20 ページ)

公開元URL https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R6kami/R06_kami_cyber_jousei.pdf
出典情報 令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(9/19)《警察庁》
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(2) 警察の取組
ア 匿名・流動型犯罪グループの捜査等
警察では、様々な犯罪に悪用される暗号資産の移転状況を追跡するととも
に、サイバー特別捜査部において、追跡結果を横断的・俯瞰的に分析し、そ
の結果を都道府県警察と共有している。こうした取組により、例えば、イン
ターネットバンキングに係る不正送金事犯と特殊詐欺事案に関して同一被
疑者の関与が判明するなど、従来の捜査では必ずしも明らかにならなかった
複数事案同士の関連性や、背景にある組織性が浮き彫りになっているところ
であり、今後も更なる捜査の進展が期待される。
また、暗号資産をめぐっては、ミキシングに代表される、移転状況の追跡
を困難にし得る技術や手法に対抗するため、警察庁サイバー警察局では、追
跡技術の研究を推進するとともに、国際連携を通じた追跡能力の強化に取り
組んでいる。令和6年上半期には、優れた知見・実績で知られるノルウェー
王国の捜査機関「オコクリム」の専門家を我が国に招へいし、両国における
最新の捜査手法等について情報交換した。


警察におけるその他の取組
警察庁は、暗号資産交換業者等と連携して、犯罪に利用された取引口座の
凍結を実施しているほか、令和6年2月、金融庁と連携し、一般社団法人全
国銀行協会等に対して、暗号資産交換業者の金融機関口座に対して送金元口
座名義人名と異なる依頼人名で行われる送金の拒否、暗号資産交換業者への
不正な送金への監視強化等の、会員等における対策強化を要請した。
また、SIM スワップ4による不正送金対策として、令和6年5月、総務省と
連携し、携帯電話事業者に対して本人確認の強化を要請した(令和4年9月
以降2度目)。
さらに、フィッシングサイトの閲覧防止対策として、各都道府県警察では、

サイバー防犯ボランティアの拡大・活性化を図るとともに、フィッシングサ
イトのテイクダウンがより効果的に行われるよう各団体へ助言・指導してい
る。加えて、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(JC3)では、専門
的な知識を持たない人であってもプラットフォーム事業者等に対してサイ
トのテイクダウン依頼を行うことができるツールを開発し、サイバー防犯ボ
ランティア等に提供するとともに、令和6年2月から3月にかけてサイバー

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携帯電話機販売店において、偽造した本人確認書類を使い、他人に成りすまして MNP(携帯電話番号ポータビリティ)や SIM カードの再発

行手続きを行い、携帯電話番号を乗っ取る手口をいう

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