【図表 26：事案概要】

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合同捜査本部による本件手口等の実態解明
本件においては、インターネットバンキングで送金する際に登録した電
話番号宛てに送られてくる SMS 認証による本人確認を回避するため、SIM
スワップという手口が利用されていた。
本件における正規の利用権者の多くはフィッシング被害に心当たりがな
かったことから、インターネットバンキングの識別符号（ID やパスワード）
は情報窃取型の不正プログラムにより窃取された可能性がある。
また、指示役は、ダークウェブ上に存在するマーケット等で流通していた
インターネットバンキングの識別符号を入手した上で、これを利用して不
正にログインした後、口座の登録情報から正規の利用権者の個人情報を
SIM スワップの際に利用するために入手した可能性がある。
さらに、指示役は、SNS 上で、副業を紹介するなどと称して募集を行い、
応募者のうち利用権者と年齢等が近い者には SIM スワップの実行役（以下
「SIM スワップ役」という。）を担わせ、さらに別の応募者には、利用権者
の氏名等が記載され、SIM スワップ役の顔写真が印刷されている偽造運転
免許証を準備させていた。
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